イノウエ矯正歯科の特徴

 日本では昔から、”能ある鷹はつめを隠す”と言って、”自分の優秀な部分をひけらかすことは良くない。”として育てられてきました。
 でも、最近では、校外学習でイノウエ矯正歯科に来られる中学生さんたちも、自己ピーアールということで、自分の長所をたくさん書いて来られます。まして、企業は自分の商品が優れている部分を競ってピーアールするのですから、ちょっと考え方を変えて、イノウエ矯正歯科の長所、ご自慢の部分を、皆さんにお伝えしていいんだよなぁ。。むしろ、お伝えしないといけないんだよなぁ。。。って思い始めました。
 ということで、イノウエ矯正歯科らしいところや私のこだわりの部分を、思いつくままに書いていくことにしました。

目次

その1−1:スタッフ全員(必要のない1名を除き)が、イノウエ矯正歯科で矯正治療を受けています

 スタッフは、診療所で毎日行われている治療を、最も近くで見ているわけですから、その治療のレベル、院長の診療に対する姿勢、消毒の状況などなど、裏方のことも含めてすべて知っているわけです。頻発する料亭の不祥事や産地偽装、器具の使いまわしなど、発端は内部告発と聞いています。外側からは見えない部分でも、内側からは見えますよね。内側から見ているスタッフ全員が、イノウエ矯正歯科で矯正治療を受けているということは、診療内容が、安心で安全なものであるという証拠のひとつになるとうれしく思っています。

 イノウエ矯正歯科には、治療前と装置撤去時、そしてその後の安定を2年確認した時点での患者さんの写真や模型、レントゲンといった膨大な資料が、すべて保管されています。その資料の整理をしたり、患者さんにお渡しするメッセージ付きのポートレートの作成したりしながら、いつも私の治療のレベルを見てくれているのでしょう。私が、休診の日に診療所にこもって、検査資料を見ながら診断の準備をし、治療を終了した患者さんの資料を見ながら治療結果の評価をし、今後のアドバイスをカルテに記入していることを知ってくれているのでしょう。

 また、治療経験のあるスタッフは、矯正治療の喜びと同時に、不快感なども、手に取るようにわかるので、このことは、患者さんとのコミュニケーションの質として、これ以上はないと思っています。マクドナルドのスタッフような受け答えのトレーニングはしていないので(均一化された対応は好きでないので)、うわべの部分で多少至らない点もあるかもしれませんが、コミュニケーションの中身の部分は、最高だと思っています。院長として、とてもありがたいことだと思っています。

その1−2:スタッフ全員(必要のない1名を除き)が、イノウエ矯正歯科で矯正治療を受けています

 正確に言うと、イノウエ矯正歯科で矯正治療を受けて、当院の衛生士になってくれた者が2名、衛生士として働き始めてから矯正治療をした者が2名、現在治療中が1名、もうすぐ装置をつける者が1名です。

 S衛生士は、高校生の時にイノウエ矯正歯科の患者さんでした。当院で働いていた衛生士を見て、衛生士になりたいと思ったそうです。O衛生士もイノウエ矯正歯科で治療を受けた後、当院の衛生士になってくれました。2本の前歯が飛び出している出っ歯さんでしたが、今では、その面影もありません。

 そういえば、うちの患者さんには、歯学部へ行ったり、衛生士になったりする患者さんがたくさんおられます。

 M衛生士は、顎関節症がひどくて、新しく入ってきた顎運動解析装置で、顎の動きや雑音を調べたら、針が振り切れるほどだったんです。そこで、顎関節症の治療から開始し、その後矯正治療をして、今では、そんな恐ろしい顎のひっかかりや雑音は消えました。T衛生士は、かみ合わせの深い症例でした。下の前歯が上の前歯の裏側にすっぽり隠れていたのですが、矯正治療後には、下の歯にもお日様の光があたるようになりました。K衛生士は、今奮闘中です。そろそろ終盤にさしかかってきました。はずれた時の笑顔が楽しみです。最後に、もう一人のO衛生士は、これからです。歯の根っこに問題があった下の7番目(一番奥の歯)を抜歯して、その奥の8番目(親しらず)が、もう少し萌出してきたら、矯正治療を開始する予定です。

 HPでご紹介しているように、博之DRも私も小さい頃、矯正治療を受けましたが、40歳ぐらいのときに、お互いの再治療をしました。娘も、第一期治療を行った後、中学3年生の時に、4本の歯を抜歯して矯正治療をしました。息子は、先天性欠如の歯が、下に3本もあったので、大先輩に上の歯1本を、下に移植していただきました。矯正治療も、そのうちスタートする予定です。

 私には、自分の子供の歯を抜かれる辛さ、子供の歯の移植が成功するかどうか不安な気持ち、子供の歯が足りないと言われたときの驚き、そんなお母さん方の気持ちも、手に取るようにわかります。経験がある人からのアドバイスや応援メッセージは、心強いですよね。患者の皆さんの強い味方になってあげられると思います。

 患者さんの気持ちが手にとるようにわかる!スタッフどうし、お互い強い信頼で結ばれている!これがイノウエ矯正歯科のご自慢です。

その2:経験の数が、治療レベルの高さに繋がります

 石橋クリニックは、平成2年4月に開業して30年以上が経過しました。その間、裕子DRが、すべての患者さんをずっと責任をもって治療に当たってきました。

 大阪大学歯学部矯正科での在籍は10年でしたので、矯正治療に携わって、合計28年になります。大学病院とアルバイト先での症例数も加えると数え切れません。しかし、やはり、私は同じ場所で、同じ患者さんをずっと診察続けさせていただいて初めて、本物の矯正治療が見えてくると思っています。否、最近しみじみと感じるようになりました。

 複雑なブラケットという装置をつけて治療するのは約2年間ですが、その2年で終わりではなく、その後の安定を確認していかなければいけません。同じように見えている症例も、装置をはずした後に、差が出てくることもあります。当院では装置撤去後10年以上の患者さんもずいぶん増えました。

 49歳で歯周病でぐらぐらの歯の矯正治療をした患者さんは、今は60歳になっておられますが、今も若々しい歯と歯茎を保っておられます。治療の終わった患者さんが、今度はお子さんを矯正治療に連れてこられています。小学校1年生で来られた反対咬合患者さんの下顎の伸びや顎関節に心配がなくなるのは、17,18歳ごろですから、その間もずっと責任をもって診察させていただきました。

 かわいらしい小学生だった患者さんが、反抗期の中学生になり、また、素敵な高校生に戻っていかれる子供たちの姿を、数多く診させていただきました。私が若い頃、舌や口唇の癖のことにあまり注意を払っていなかったために、癖が原因で後戻りをしてしまい、今度は口腔筋機能療法(MFT)を併用しながら再治療を行ったこともあります。

 大学やアルバイト先では引継ぎが多く、じっくり診てあげられなかったなぁ。。あの頃はわかってなかったなぁ。。と反省し、うまく患者さんとコミュニケーションがとれなくて、苦い経験をしたこともあり悔やまれます。今では、とても申し訳なく思いますが、今だからこそ気づくのであって、その当時はやむをえなかったとご理解いただければ幸いです。

 イノウエ矯正歯科にも後継者が育ちつつあります。今度は、この私の経験の上からスタートできますので、きっと私以上の矯正歯科医に育ってくれるものと期待しています。

 イノウエ矯正歯科の特徴その2は、裕子DRの責任のもとに積み重ねられた長い経験と実績でした!

 待合室の本棚には、治療を終了された患者さまの笑顔のアルバムがいっぱいです。私の宝物です。HPにアップさせていただいている患者さまの写真も増えました。

その3:イノウエ矯正歯科では、矯正治療と同じくらい虫歯予防に力を入れています

 まず、検査の際には、唾液検査といって、虫歯菌の数や唾液の量や性質を調べる検査をします。その後、ドクターと衛生士全員で、毎週火曜の午前に行っている新患症例検討会で、そのデータとお口の中の状態、そして、歯のレントゲン写真の3つから、現在の虫歯の状況と虫歯になりやすさがどれくらいかを審査します。

 ぱっと見ただけでは、虫歯が1本もないように見える場合でも、レントゲン写真から、歯と歯の間の虫歯がみつかったり、唾液検査の結果が悪かったりする場合には、要注意です。装置をつけて、ちょっと油断をするとあっという間に虫歯ができてしまうからです。リスクの高い患者さんには、5段階評価の5をつけて、私たちは特別なプログラムを用意します。

 そして、ブラッシングやフロスやフッ素を強化して、リスクを下げるお手伝いをします。矯正治療前の予防歯科教室ではお話と実践練習、そして毎回の来院時には、衛生士のチェックと衛生士によるブラッシング、これらによって、矯正治療前に、虫歯のリスクが高かった患者さんも、新しい虫歯ができることなく、むしろ歯質が強化され、虫歯のリスクが下がった状態で、矯正治療を終了することができます。

 せっかく矯正治療をがんばったのに、虫歯や歯周病で歯を失ってはがっかり!80歳、90歳まで健康な歯で過ごしていただくために、イノウエ矯正歯科では、予防歯科にも力を入れています。これがイノウエ矯正歯科の特徴その3でした。

 この予防のプログラムに関しては、2003年の日本矯正歯科学会大会の教育講演を初め、いろいろなところで、依頼を受けて講演してきました。イノウエ矯正歯科では、虫歯や歯周病の予防が、毎日当たり前のことのように行われていますが、実は日本でもトップクラスの予防歯科体制を組んでいる診療所なのです。

その4:子育て矯正歯科”ということをあげたいと思います。お母さん方や子供さんに寄り添った矯正治療を心がけています

 HPにも書いていますが、私は2人の母親です。特に、息子が中学生になったとき、思わず、”この子はエイリアンになったのではないか?”と思いました。親がしてほしいことはせず、親がするなということをする。まさしく反抗期そのものでした。私は毎日オロオロし、仕事をやめようか、診療時間を短くしようか、悩んだものでした。その息子も今は大学生。私はこの経験から、子供さんのご家庭での姿を、思い浮かべるようになりました。子供さん一人一人、個性があり、また、ご家庭の環境もそれぞれ異なります。第一期治療中の子供さんの場合、同じ装置を使っていただくようお願いしても、全く平気な子、気になってしかたがない子、恥ずかしい子、すぐに壊してくる子、いろいろです。

 また、思春期に入ると、急に、歯磨きをしなくなったり、遅刻してきたり、その患者さんも、高校生ぐらいになると歯磨きもまじめになり、きちんと時間を守るようになり、とそういった子供たちの変化を毎日眺めています。そして、歯磨きがいい加減になる反抗期の子供たちには、”そうそう。そんなもん。そんなもん。お年頃やからねぇ。。。でも、最低限のことは守らんと、後で損するよぉ!”と笑いながら、釘をさしておきます。

 私は、矯正治療によって、子供たちの毎日を暗いものにしたくない。と常々思っています。中には、心配性のお母さんもおられて、ついつい子供さんに厳しくなりすぎるような方も見受けられますが、そのときは、あまり心配しすぎないようお話します。

 できるだけ、子供たちが自分から、楽しんで矯正治療に取り組んでもらえるよう、お母さん方に負担がかからないように、工夫しています。年末のアンケートでも、”子供が嫌がらずに通院してくれるので、助かります”といったメッセージが、寄せられています。うれしいことです。

 虫歯予防の絵本”どうして虫歯になるの”も、同じ発想から出版しました。子供たちが”なぜ”を知ることで、少しでも自分がどうすればよいか?を理解し、お母さんが口をすっぱくして毎日”歯磨き、歯磨き”と言わなくてもいいように、少しでもお母さん方の負担を減らしてさしあげて、楽しい子育ての中で、虫歯予防に取り組んでいただけるように、という思いで書きました。

 S衛生士には男の子が二人、H衛生士は女の子が一人います。彼女たちも自分の子育てを通して、ますます、子供たちやお母さんの気持ちを理解できる衛生士に成長していってくれるでしょう。

 イノウエ矯正歯科の特徴その4は、お母さんとお子さんに寄り添える子育て矯正歯科でした。

その5:愛と英知”の診療所を心がけています

 ”愛と英知の子育て”というメッセージを送っておられるのは、精神科のお医者さんの服部祥子先生です。私が、出産を期に仕事をやめようかどうか迷っているときに、服部先生の”親と子”というご著書にめぐり合いました。私はこの本を読んで、仕事を続けようと決心し、その後も、迷ったときには何度も読み直していました。私が今日あるのは服部先生のおかげと言っても過言ではありません。

 その服部先生のメッセージ”愛と英知の子育て”というのは、子育てには、子供に対するあふれるほどの愛といっしょに、正しい知識や冷静な判断力の両方が必要なのですよ。という意味です。

 くしくも、有名な科学者カールセーガンの奥様であって、ご自分も科学者であるアン・ドゥルーヤン先生も、”人が幸せになるためには、科学的思考と愛とが車の両輪のように必要なのです”と同じようなメッセージを唱えておられるのにも遭遇しました。

 私は、このお二人のメッセージを、自分の子育てにも、そして診療所にも、大切なメッセージとして心に刻んでいます。講演依頼を受けたときには、いつも紹介しているくせに、患者の皆様やご家族にはご紹介できないことに気づきました。

 子育てはなかなかうまくいかないことも多い(私はうまくいかないことばかりでした!)のですが、常に正しい知識と物事を鵜呑みにしない冷静な判断力、そして愛とを、両方兼ね備えることが大切なのだと思います。毎日の診療も同じだと思っています。衛生士にもこの言葉は常に言い聞かせています。

 子育てはほとんど終わりましたが、イノウエ矯正歯科での診療には、ずっとこのメッセージを大切にしながら、取り組んでいきたいと思っています。

その6:院長が女医で、衛生士も女性なので、女性だけの診療所です

(男の先生がいい。という方にはごめんなさい。)

 女性だけの診療室というのがいい。と言ってくださるOLの方がたくさんおられます。その5では、子供たちとお母さんの気持ちがわかるというお話をしましたが、女性の気持ちも、女性同士、わかりあえます。

 結婚式を控えたYさんは、出っ歯をとにかく結婚式までになんとかして、結婚式を終えた後、仕上げに入りました。妊娠したKさんは、9ヶ月めまで通院していただき、1ヵ月半の出産休暇の後、赤ちゃんを胸の上に置いて治療再開です。小さなお子さんを連れてこられるお母さんの周りで、子供たちはゆっくり本を読んだり、お母さんに上に乗っかったりして、託児所に預けていただかなくても、じゅうぶん治療は受けていただけます。小さな応援団がいっぱいの光景は、微笑ましいな。って、子育てが終わってしまった私は、いつもうらやましく眺めています。

 中高校生の娘さんの治療が成功したのを確認して、開始される40代、50代のお母さんは、私と同世代。なんだ、かんだ言いながら、楽しく治療を進めます。私も43歳の時、再治療を経験しているので、うれしいこともつらいことも、自分のことのようにわかります。

 そんなこんなで、女性どうし、楽しく治療を受けていただけるのが、イノウエ矯正歯科の特徴その6でした。

 注:男性の患者さんも、たくさん通院してくださっています。welcomeです!

その7:舌や口唇の機能の改善に力を入れています

 正しい形態は正しい機能に宿り、正しい機能は正しい形態に宿ります。皆さんは、ご自分の舌や口唇が、普段どういう状態になっているか?なんて考えたこともないと思います。でも、実はこれが、正常咬合の大敵だったりするのです! ”知らんかった。。。”って驚かれる患者さんが、ほとんどです!

 開業した頃は、私もほとんど気にしていませんでした。でも、長年治療を続けていると、「私はきちんといつもどおりに治療しているのに、他の皆さんとなんら変わりなく治療しているのに、なんで、この人はうまく治してあげられないんだろう???ちゃんと、治してあげたつもりなのに、なぜ、後戻りしてしまうんだろう???」と悩んだとき、舌や口唇の位置や動きが問題なんだ!と気がついたのです。

 それ以来、イノウエ矯正歯科では、口腔筋機能療法(Myofunctional Therapy)を取り入れてきました。舌や口唇のレッスンです。

 アメリカでは、療法士が専門で開業していますので、私は1998年、サクラメントのZickfoose先生のオフィスで、MFTの勉強をさせていただきました。毎年、東京で、その先生のコースが開かれますので、衛生士を参加させ、診療室ぐるみで、MFTに取り組んで、10年が経過しました。卒業生もたくさん出ました。

 患者さんにとって何よりも難しいのは、24時間の意識です。難しいけれど、避けて通れない部分であると、確信していますので、いっしょにがんばっていきましょうね。

 より多くの患者様により高得点の治療成績で終了していただくために、イノウエ矯正歯科では、舌や口唇の問題と取り組んでいます。特徴その7でした。


 以上、イノウエ矯正歯科の特徴を思いつくままに列挙しました。ときには、一生懸命取り組んでいても、隠れた虫歯を見逃してしまったり、患者さんの気持ちを理解しきれていなかったりすることがあるかもしれません。申し訳なく思いますが、私たちも神様ではないので、残念ながら過ちを全くゼロにはできないのです。ごめんなさい。

 でも、幸いなことに、今のイノウエ矯正歯科の患者の皆様は、私たちの懸命な姿をご理解いただき、本当に協力的に治療に取り組んでいただいていると感謝しています。ありがとうございます。

 矯正治療は、施術する側とされる側の協力体制、チームワークが、治療の成否を決める部分の大きい医療です。

 患者さまとご家族とスタッフとドクターと、みんなが力を合わせて、最低の負担で、最高の治療成績を残す!皆でがんばりましょうネ!

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