昨日、30歳の女性が初診相談におみえになりました
出っ歯でかみあわせが深く、将来の歯の健康がとても心配されました
ただ、いろいろと迷うことも多く、開始の決心がつきかねる御様子でした。
30際前後の(アラサーって言うんですよね)女性の方で、ずっと迷っていて、しばらくぶりに再相談を受けられて、「あの時、矯正治療を始めていたら、私、もう終わってるんですよね。。」って、残念そうに言われる方に、ときどき遭遇します
矯正治療をお願いする医院はしっかり選んで、安易に決めない方がいいけれど、矯正するかしないかは、しっかり決めて、するなら早く開始されることをお勧めします。
だらだら迷っていて、何年か後に、「やっぱりしよう、、」なんてことにならないように、「今回開始しないなら、二度と矯正治療のことは考えないぞ。」ぐらいの勢いで、考えていただくことをお勧めしています。
しっかり考えて、やると決めたら、できるだけ良い成績で、できるだけ早く終了できるよう、いっしょにベストを尽くしましょう
タグ: 矯正
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矯正治療をする決断としない決断
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日本歯科医師会雑誌に掲載されました!
私の論文、「子どもの不正咬合」が日本歯科医師会雑誌10月号に掲載されました
一般歯科の先生方に、「子どもの不正咬合」の知識や考え方が、正しく伝わることを願って書きました
子どもの不正咬合の問題点を発見できるのは、毎日子どもたちに接しておられるかかりつけの先生方や学校歯科医の先生方なのです。
不正咬合の芽をみつけることにより、問題が大きくならないようにしてあげることができるのです。
また、残念ながら、間違ったアプローチのために、うまく治療が進まず、悲しい思いをしておられる子どもさんも見受けらますが、そういった悲劇が減ることも願って書きました。
「矯正治療によって幸せになる子どもさんが増えること、間違った矯正治療のために悲しい思いをする子どもさんが減ること」が、私の願いです
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近畿臨床矯正歯科医会の大会に出席してきました!
今日は、近畿臨床矯正歯科医会の大会に出席してきました
近畿地区の矯正歯科の臨床医の集まりです。
この会の特徴は、大会に出席するためには、必ず、自分の治験例を2例持参しないといけないのです
ただ、講演を聴くだけでなく、持ち寄った症例を見ながら、お互い勉強しあえる。というのが、この会の大きなウリなのです。
ウリである反面、症例報告をするには、たいへんな労力が必要ですし、みんなの厳しい目にさらされるわけですから、結構、気合が必要です
でも、そうやって切磋琢磨して、臨床のレベルを上げようというのが、この会の目的で、その意志に賛同するメンバーが、まじめに、(本当にみんな症例を見る目が真剣なんです。。。)毎年、症例を持ち寄って、研鑽を積んでいます
あーっ、しんどかった。。。でも、いっぱい新しい情報もゲットできたし、勉強になる症例もいっぱい見ることができました -
お父さん、お母さんも矯正治療をあきらめないで!
今日の初診の最後は、小学3年生のRちゃん
お母さんといろいろとお話している間に、途中から、40代のお父さんのガタガタの歯並びに、歯周病が始まって、たいへんなことになってきている。というお話に。。。
聞くところによると、もうあきらめムード
でも、私は、是非、あきらめないで矯正治療に挑戦してくださいとお話しました
イノウエ矯正歯科では、一度あきらめかけた矯正治療を、40代、50代になってから、始められる方が結構多いのです
歯の大切さを本当に感じ始めた世代は、ある意味での矯正適齢期ではないでしょうか
Rちゃんのお父さんも一度初診相談を受けてくださるといいな。と思っています
お父さん、お母さん、矯正は子どものものとあきらめないで、お口の健康に裏打ちされた華麗なる老後のために、是非、ご検討くださいね -
口の機能の発達と不正咬合の予防
今、横浜の青葉台というところに来ています。
青空研究会の仲間が集まって、小児歯科の元開冨士雄先生をお招きして、御講演をしていただきました
元開先生は小児歯科の観点から、子どもたちの口の発達過程を正常に導いてあげることで、機能と形態が調和した健康な口腔を持つ子どもたちを育てることができるので、その点にもっとかかわっていくべきである。という内容のお話をしてくださいました。
私も、矯正歯科医として、子どもたちの歯並びを治療しながら、この原因は何なのだろう。なんとか予防できないものか。と常々思っていましたので、まさしく目からうろこのお話でした。
これまでも、不正咬合も予防が大切という考えを持ってきましたが、さらに、もっと深く掘り下げて行きたいと思っています -
矯正歯科医であってよかったと心底感じる瞬間
Fちゃんのお母様からメールをいただきました
Fちゃんは、前歯が埋まっていて、うまく生えてこなくて、口腔外科の先生に歯茎を切ってもらって、次は矯正装置をつけて引っ張り出して、って、それはそれはたいへんな治療だったのですが、がんばりぬいてくれました
無事、治療も一段落し、この間は歯の表彰も受け、見せてくださいました
おねえさんのRちゃんも先日、治療を終了し、お母さんは、お二人の治療の思い出などを書き綴ってくださいました
よかったね。Fちゃん。いつも大きなおめ目が、ウルウルしてしまって、それも、お話を始めるだけで、ウルウルしてしまっていたけれど、肝心なところでは、ウルウルしながらも、ちゃんとがんばってくれていましたね
きれいな歯並びおめでとう
Fちゃんのがんばりがあったからこそ、良い成績がもたらされたのです
今日は、そんなFちゃんRちゃんとお母さんから、私が元気をいただきました
ありがとうございます
矯正治療に携わっていてよかった。って、心の底から思える瞬間でした
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矯正治療中のセカンドオピニオンについて
最近、矯正治療中だけどセカンドオピニオンを聞きたいという方が増えているように思います。
できれば、転医したいと思っていらっしゃるのでしょうか。
でも、理由が何にせよ、転医は患者さん方が考えておられるよりも、はるかに難しいということを、知っていただきたいと思って、ブログに書くことにしました。
たとえば、がん治療の場合、もし、他の病院に移ることになったら、治療費はおそらくほとんど1からになると思うのです。
矯正治療も、継続だから費用は続きで、という訳にはいかないのです。
前の先生が多めに返金してくだされば良いのですが、そうはいかない場合が多く、かといって、次の先生にとっては、ほとんど新患同様ですから、通常の費用が必要となることが多いのです。
となると、患者さんが+αを負担するか、後の先生が、ボランティア感覚で安く費用を設定してさしあげるかのどちらかになります。
私はこのジレンマにいつも悩んでいます。
子どもの矯正治療の開始時期を逸しないようにするのは大切ですが、安易な気持ちで始めないように、スタート前に、よく考えて、スタートしてください。
医療の広告規制が緩和されて、ネット上での派手な広告もOKになっているにもかかわらず、消費者センターは介入できないので、クーリングオフなどもありません。
患者さんご自身が賢くなるしかありません。
しっかり情報を集めて、しっかり検討してから、開始してください。
埼玉のNさんも読んでくださっているかもしれませんね。
私が東京方面の先生を御紹介するのは、そう簡単ではないことがわかっていただけるかと思います。
子どもさんの矯正治療が無事終了されることを祈っています。
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障害者のA子ちゃんの矯正
診療所に残って、資料整理をしているところです
先日、装置を撤去したA子ちゃんの初診時からの資料を振り返っていました
3つばかり病名が書かれていて、知的障害もあるA子ちゃんが、大きな病院からの紹介状を持って、初診相談に来られたときは、症例としても難しく、コミュニケーションも難しそうで、本当に、私が担当して大丈夫なのだろうか、私がお引き受けして良いのだろうかと、すごく不安でした殮
でも、言葉での表現はできなくても、こちらの言うことはよく理解してくれていて、なんとなく、いっしょにがんばっていけそうな気がして、お引き受けしたのです
そのA子ちゃん。すっかりきれいな歯並びになりました
リテーナーもきっちり使ってくれて、装置を撤去した後の安定もバッチシ
ホント、ゴムも顎外固定装置も、まじめに使ってくれました
なんとなく、私も成長させてもらった気分です
ありがとうねA子ちゃん
がんばってよかったね
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フッ素の実験
じゃーーん
イノウエ矯正歯科では、夏休みのイベントとして、フッ素の実験を企画しました
あまり詳しく言っちゃうと、楽しみが半減してしまうので、言えないのですが、フッ素の威力を、お子さんのの目で確かめてもらえる実験です。
東京の友達の診療室へ行ったとき、教えてもらいました
予防を心底愛していて、患者さんの利益をいつも真剣に考えていて、本当にステキなお友達なんです
2年生から4年生までのお友達なら、誰でも参加可能です
夏休みの宿題としても、使えってもらえると思います
お問い合わせ&お申し込みは、hanarabi@inouekyousei.or.jpまで
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最新のブラケットを主流にすることに決めました!
現在、矯正治療の分野では、セルフライゲーションシステムといって、細いワイヤーで主線とブラケットを止める必要のないブラケットの開発が進んでいます。
ひと頃、その中のひとつのデーモンシステムが、さまざまな効能書きで、誌上をにぎわせたことがありましたが、その後、各社、同様のブラケットの開発、改良を重ね、イノウエ矯正歯科でも、いろいろと試してみました。
結果として、ある会社のセルフライゲーションブラケットを採用することに決めました。(宣伝になってもいけないので、名前は伏せます。)
価格は、これまでのブラケットの倍ほどしますが、治療費はそのままでいきます
2倍の費用を払っても導入するメリットは、
結紮線(主線とブラケットを止めるワイヤー)の端が出てきたために、チクチク痛いということが、全くない。
患者さまの歯磨きが容易。
主線の着脱が容易なので、チェアータイムが短く、患者さまも術者も楽。
力すべりが良いので、歯の移動が速く、治療期間を短縮できる。
曆今回選択したブラケットは、これまでのイノウエ矯正歯科のやり方の優位な点を残しながら、セルフライゲーションの良さを付け加えることができる。
こんな感じかなぁ。。。
でも、いつも言うように、ブラケットはあくまでも手段です。
ブラケットが治してくれるわけではありません。
ブラケットの良さを最大限に引き出して、より良い治療をより快適に受けていただくのが、私たちの使命だと思っています