ちょっとブログをお休みさせていただいている間に、バンコクで開かれたAPOC(Asian Pacific Orthodontic Congress)で、口演とポスターで発表してきました。口演は当院における舌癖口唇癖を持つ患者さんへの取り組みについて、ポスターは、より善い矯正界を作りたいという青空研究会の活動についての報告でした。アジア、オーストラリアの矯正歯科の先生方が集まって研鑽を積もうという会ですが、最近感じるのは、アジアの先生方の猛烈な進歩です。英語ははるかに日本人のレベルを上回り、欧米との交流もさかんで、日本人はガラパゴス諸島のイグアナちゃんになってきているような感じです。グローバルスタンダードを理解しながら、愛国心を持つ。日本ではこの逆が広まっているような感じがして残念です。写真中央は大会長のソムチャイ先生です。とても素敵な方でした。
タグ: 矯正
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055555番目の訪問者
いつもブログは書いているものの、久しぶりにイノウエ矯正歯科HPにアクセスしてみたら、なんと”055555”の訪問者ですって!ラスベガスなら、”一攫千金”?でも、初めに0があるからやっぱり”はずれ”?どちらでもないけど、なんとなくラッキーな気分!初めの0が5になるのは、かなり先?生きてるかな?ちょっと無理っぽい!
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うれしいお話
今日のミニ診断は、中学2年生のAちゃん。小さいときに矯正治療を始めて、出っ歯がとてもよく治ったので、これから仕上げに入りましょう。というお話をお母さんといっしょにしました。そのときにお母さんが、「この子は、イノウエ矯正歯科に来るようになって、井上先生の姿を見て、バレエをやめて勉強をする。って言い出したんです。先生を目標にがんばってるんです。」って言ってくださったんです。なんだか気恥ずかしいお話ですが、私の姿を見て、がんばろうと思ってくださっているなんて感激で、思わず「涙が出るほどうれしいわ。ブログに書くわ。」ってお返事してしまったので今、書いています。うちの衛生士の住友は、昔、患者としてイノウエ矯正歯科に通院していたときに、当院で働いていた衛生士の姿を見て、衛生士になったそうです。うれしいお話ですよね。Aちゃん!私なんかじゃなくて、もっともっと上を目指してがんばってくださいね。応援してるからね。
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最近の矯正装置
最近、見えない矯正装置というのが、インターネットをにぎわしていますが、私はどちらかとういうとあまり賛成していません。矯正治療を美容院でヘアスタイルを変える延長線上ではなくて、胃がんの治療の手前と私は思って欲しいのです。大切な歯、今後何十年と毎日お世話になる歯の矯正なのですから。。胃がんの手術をする時、目立たないように切ってください。ってお願いするでしょうか?もちろん、できるだけの配慮は必要でしょうが、やはり治療成績が優先されると思うのです。矯正治療で100点満点をとるのは難しく、外側からワイヤーで治療しても全症例100点というのは、専門医でも難しいです。特に、舌や口唇の癖のある人、顎関節症を伴っている人の治療は、外からワイヤーを使っても苦戦をしいられます。裏側からだとどうでしょうか?歯の外側と裏側にシールを貼ってください。って言われたら、どちらが貼りやすいでしょうか?外ですよね。裏側からもできますが、きっと同じ治療を同じ先生がされた場合、外側の方が治療成績がいいはずですよね。さらに、インビザラインといって、透明なマウスピースを交換する方法などは、もっと治療成績が不確実になってきます。簡単な症例であれば問題はありませんが、何十万というお金を払って、これ以上は無理です。これ以上は治りません。とならないようにしたいものです。
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他院で一度治療した後の、再治療が増えてきたように思います
以前、東京の先生からよくこんな話を聞いていましたが、最近、イノウエ矯正歯科でも、”一度近くの医院で矯正したけれど、状態が良くないので、再治療を考えているのですが。。。”という相談が増えてきたように思います。日本でもだんだん矯正治療への関心も高まってきましたが、それだけに、簡単に始めてしまって、その結果が思わしくない。という例も増えてきています。お金も戻ってこないし、すでに歯を抜いた後で、もうこれ以上歯が抜けなくて治療が難しかったり、学童期の良いタイミングを逸してしまったり、、、残念なお話もあります。いつも言うように、矯正治療は奥が深く、簡単に治る症例もあれば、私たち日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)でも難しい症例もあります。その見極めがきちんとできること。ただ歯を並べるだけじゃなくて、機能面もきちんとコントロールして、外したあとの安定まで考えて治療すること。というあたりがしっかりしていないと、治療に費やした労力も費用も無駄になってしまいます。アメリカでは矯正の歴史は長いので、転医してこられた患者さんは、みんな矯正治療に対して、高い知識を持っておられます。(いつかエピソードをご紹介しますね。)日本の患者さんも早くアメリカのように賢い患者さんになってもらいたいと思います。
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幸せな瞬間
昨日の中学2年生のYちゃんのミニ診断(第二期治療に入る前の診断をイノウエ矯正歯科ではこう呼んでいます)で、初診時の歯型と現在のとを比べながら、”小さいときはすごい出っ歯だったよねぇ。。よく治ったよね。がんばったね。”ってお話していたら、同席していた担当衛生士が、”指しゃぶりがなかなかやめられなくて、カレンダーにシールを貼ってがんばったことを思い出しますね。”って言うもんだから、”あなた、そんなに昔からいたの?”ってびっくり。石橋で開業してもうすぐ18年、10年以上続けてくれている衛生士が4人もいます。もう一人ももうすぐ10年。イノウエ矯正歯科の宝物です。みんな、うちで矯正治療を受けました。顎関節の治療を受けた者もいます。自分の経験を生かして、トレーニングを積んで、毎日の経験を重ねて、患者さんに寄り添いながら日々の診療を手伝ってくれる彼女達に、あらためて感謝しました。Yちゃんのお母さんが”私たちみんな、年をとったんですよね!”って、みんなで笑いあいました。患者さんとそのご家族といっしょに、月日の流れを楽しく味わえる幸せを感じた瞬間でした。
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老後を楽しく過ごすために
昨日、歯科医師会の地域医療活動のひとつとして、地域のお年寄りに集まっていただいて、ワークショップをしました。老後を楽しく過ごすために、どうすれば良いか。ということをみんなで考えよう。という企画です。そのとき、うれしかったこと。となりの65歳の女性の若いご老人?(とても老人会所属とは思えない方)が、矯正が大切やわ。って言って下さったのです。今日の会で、お年寄りの参加者の中から、矯正の話が出るとは思ってもみなかったので、大感激!そのうえに、大阪府の保健関係の先生からも、あまり神経質にならなくても歯が健康な人は、食事内容が良くて、歯並びが良い人、というお話をしていただきました。そーなんだよ。。歯並びって、虫歯の予防、歯周病の予防、顎関節症の予防などなどにとても大切なんです。そして、明るい笑顔は、自分だけでなく周りの人達もハッピーな気分にしてくれます。華麗なる老後のために、子どもだけでなく、大人もみんな矯正治療に挑戦してみませんか。2年ぐらいはたいへんだけど、やはりなんでも投資は必要。その後は利子がいっぱいついた華麗な老後が待ってます。笑顔いっぱいの元気なお年寄りが増えてくれるといいな。って思いました。
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インターネット広告
最近ネットで検索することが増えましたよね。私も知らない土地では、レストランをネットで調べます。でも、地元では口込みの実力派のレストランに行きますよね。そういう実力派レストランって、ネットに出てなくても、いつも満席なんですよね。ネットでチェックしたレストランは、どうしてもあたりはずれがあるような。。
矯正の世界でも、最近ビジネス化が進んでいるので、ネットが大流行のようです。でも、同じ業界の者が見ると、???のものもいっぱい。○○認定医取得として、単なるの1,2日の講習会の英語のcertificateを掲載したり(あれって、お金さえ払えば、たとえ会場にいなくてももらえるんですよ。)○○学会所属とたくさん並べていても、そんな学会あるの?というようなマイナーな会だったり、、、そりゃ、全くないよりはいいのでしょうが、知らない人が見たら、”すばらしい研修を積んでおられるように見える。。”というのが、ちょっと心配になったりします。
レストランなら、”はずれ”の場合でも”残念!二度と来ないわ!”で済むけれど、矯正治療は、一生使っていく大切な歯を任せるわけだから、そんな簡単には済まされないわけで、いわゆる”はずれ”にならないように気をつけたいものです。でも、そういう私も、他の科のお医者さんのことは、ホントわからない。。。友達から情報を集めるか、信頼できるネットから選ぶんだろうなぁ。。でも、難しそう!!! -
香港大学で講演
香港大学の矯正科で講演してきました。これから日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)をめざす先生方を中心として、小児歯科の先生やたくさんの若い先生が集まってくださいました。日本と違って、香港を含む欧米の大学の多くには、日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)になるための、ちゃんとした3年間のカリキュラムが組まれたポストグラジュエイト(卒後教育)コースがあります。その授業の一部としてお話しました。若い頃と28年間矯正治療を続けてきた今との違いについて、きちんとした治療を目指すには、原因に目を向けることが必要であることを中心にお話しました。最近は、”簡単に治せます。”というようなうたい文句がインターネットで飛び交っています。もちろん簡単に治る症例もあるかもしれませんが、矯正治療はそんなに甘いものではありません。子どもの治療では、成長発育をコントロールし、大人の治療ではさまざまな問題点を洗い出し、原因に対応した治療をきちんと行わなければ、レベルの高いゴールには到達できません。”そんなに高くなくていいんです。。”って言われる方がおられますが、それは、後戻りに繋がります。2,3日の研修会が出す認定証などは、領収証のようなもので、うちには山のようにころがっています。”矯正治療って、奥が深い。”って、阪大歯学部の矯正科で10年、開業して18年、矯正治療にまじめに取り組んでいても、つくづく思っています。逆に、逆に長年真剣に取り組んできたからこそ、そう思うのかも?こんな話をすると年をとったなぁ。。って思いますが、そんなこんなを、香港大学の若い日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)の卵さん達は熱心に聴いてくれました。
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フィットネス
今日も軽く、体育会系のお話。今、イノウエ矯正歯科のスタッフは、フィットネスで盛り上がっています。減量目的の人、腰痛予防の人、私はそれらに加えて、テニス&スキーのための筋力の衰え予防です。2年ほど前、寝返りを打つことも、笑うことも、くしゃみをすることもできないほど辛い筋膜炎を起こしました。それ以来、たまに腹筋背筋、ジョギングをしています。しばらくティップネスにもお金を払いましたが(行ったのはわずか。。。時間がなかなか作れませんでした。。)スタッフは、近々、短距離のマラソンに参加するみたいです。私もそのうち、10kmぐらいから、出てみようかなと思っています。