明日、東京から歯科の雑誌社の方がインタビューに来られます。
待合室用の雑誌に、子どもの矯正治療についての特集記事を企画されたそうです。
事前にいろんな質問が寄せられました。
答えを準備しなくては、、といろいろと考えていましたら、子どもの矯正治療に不可欠な3つのポイントが見えてきました。
適切な装置の選択・・・同じように見える症例でも、骨格の形態などで選択を変えます。より多くの選択肢の中から、その症例に合ったものを選び出すことができる能力が必要。
原因となっている悪習癖の除去・・・舌や口唇の癖が、不正咬合の原因の大きな部分を占めている場合も多いので、原因への対策が重要。
子どものやる気を引き出す・・・学校の勉強やピアノのおけいこ、テニスのレッスンと同じ。算数でも、先生が変わると好きになったりきらいになったり、、、すばらしいピアニストやテニスプレーヤーが、教え上手とは限らない。。。
とは、開業したころの私には、見えていなかった部分ですが、多くの子どもたちを診てきた今、とても重要であることを痛感しています。
”うちの子がダメだから。。。”って、お母さんが子どもさんを責めないでいいように、3つのポイントを押さえていくことが大切だと思っています。
タグ: 治療
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子どもの矯正治療の3つのポイント
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標榜の自由
前回のブログに海堂先生のことを書かせていただきましたが、私には、海堂先生のような文才はないので、ブログに書いちゃいます。
私が厚生労働省にお願いしたいことのひとつは、”標榜の自由ではなくて、患者さんがどの病院にいけばいいのか、わかりやすい方法にしてあげてください。”ということです。
標榜の自由とは、歯科医師国家試験にさえ通れば、口腔外科、矯正歯科、小児歯科、誰でも何でも自由に標榜できるということです。
医科でも同じです。開業したとたんに、”内科、小児科”と看板を掲げた先生に対し、”アイツ、子ども診たことあるんかぁ。。???”というのは、実際の会話です。
コンタクトレンズの先生が、内科だったということが問題になったこともありましたよね。
私は乳歯ぐらいしか抜いたことがないのに、届出さえすれば口腔外科の看板をあげることもできるのです。
矯正歯科の看板も、歯科医であれば、誰でも掲げることができるのです。
知らんかったぁ。。という人が、まだまだおられますよね。
患者さんが安心して治療を受けられるように、患者さんにわかりやすい制度に変えてほしいと思います。
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お子さんが楽しく積極的に取り組める矯正治療を!
”ある歯科で矯正治療を勧められて、装置を入れてもらうことになったけれど、矯正専門の診療所にも行ってみたくなったので、相談にきました。”とおっしゃって、お母さんがお子さんをお連れになりました。
お母さんは、まず、初診相談での説明の差に驚かれ、検査内容の差に驚かれ、診療所の雰囲気の差に驚かれ、私のお子さんへの接し方の差に驚かれたので、その驚きぶりに私が驚きました
私たち矯正専門開業医は、すべてが矯正治療患者さんのために動いています。診療所もスタッフも、何よりも私自身が、28年間、矯正治療だけに取り組んできていますから、差があってしかるべきで、差がないと困るとも思っていましたが、目の前で驚かれている姿を拝見して、そんなに違うのかと再確認させていただきました。
患者さんと診療所は、お互いの相性もあるでしょうし、それぞれ納得した先生のところで診療を受けるのが一番です
特に、小さい子ども矯正治療は、塾やピアノのおけいこと似たところがあります。
どうか、お子さんが楽しんで通える、子どもなりに積極的に取り組める、そんな診療所を選んであげてください
お子さんの矯正治療が成功体験となって、歯並び以上のものを得ることができるのか、苦い思い出となるのか、その差は大きいと思います。
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抜歯やインプラントの前に
最近、イノウエ矯正歯科には、”抜歯を勧められたんですけど。。。インプラントを勧められたんですけど。。。”とおっしゃって、相談にみえる大人の方が増えました
とても良いことだと思います
歯並びが悪いまま、ブリッジやインプラントをするよりも、歯並びを良くしてから、処置していただいた方が、良い結果が得られるでしょうし、抜歯スペースを利用して、歯をきれいに並べることができる場合もあります
今まであまり気にしていなかった歯が、なんとなく”軽くヤバイ?”という感じになってきたら、是非一度、矯正の相談にいらしてください
矯正治療を開始するかどうかは、後でゆっくりお考えいただいて結構ですから
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転宅の可能性のある患者さんの矯正治療の注意点
昨日、転宅の可能性のある患者さんのお話をしましたが、転宅の可能性のある方が矯正治療を開始されるときの注意点について、お話してきます。
患者さんが考えておられるほど、転医は簡単ではない。
矯正治療のガイドラインが整備されていないため、治療方針や装置などばらつきが大きいという特徴があります。
引き継ぐ先生がたいへんということは、患者さんご本人がたいへんになるということです。
できれば、開始した先生が責任をもって治療を終了するのがベストです。
第一期第二期と何年間も続く治療期間でも、多くても2人で終わるべきだと思っています。
動的治療中(装置をつけて積極的に歯を移動している期間)での転医が難しい。
装置をつけた瞬間に転医。というのが最悪です。初診相談時に、よく事情を説明して、作戦を練ってもらいましょう。
転宅を待って、次の場所で開始が良いかもしれません。
アメリカからの転医患者さんで、装置をつけただけなのに、高額な費用を支払ったまま、返金がなかった例がありました。
矯正治療は、装置をつけるのは簡単です。安心な咬合状態に仕上げて、撤去するのが難しいのです。
続きはまた!拏 -
ええ年やからこそ、矯正やねん!
子どもの時に一度矯正治療を受けていた私が、43歳で矯正装置をつけたとき、口の悪い仲良しの友人から、
「ええ年して、今頃矯正かいな。そんな装置、子どもの時につけるもんとちゃうん?!」って、言われました。
そうじゃないんですよね。
「ええ年やからこそ、矯正やねん!」と私は答えます。
40歳を過ぎると、少しずつ老化が始まります。それまで、歯並びが少々悪くても平気だったのに、少しずつ悪化していくようになります殮。
そう、その時こそ、矯正治療です。
イノウエ矯正歯科では、今、中高年の矯正治療の患者さまがどんどん増えています。
昨日のブログにも書いたように、口から食べる楽しさと大切さに、早く気がついて、何歳になっても大丈夫なお口の状態を作っておく。
それが、これからの高齢化社会には不可欠だと思います。
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ご両親ともに矯正治療の経験者
先日は、ご両親お二人とも、矯正治療経験者という患者さんがおみえになりました。
最近、ご両親のどちらかが治療経験者という方が増えている。。と感じていることを前のブログでも書きましたが、両親ともに。というとアメリカ並になってきたとうれしく思います。
そういう井上家は、主人も私も矯正治療経験者ですが。。。
ここ2,3ヶ月だけを集計すれば、初診患者さんの半分以上が、ご両親のうちどちらか、もしくは両方が矯正治療経験者さんのような気がします。
矯正治療のすばらしさとたいへんさの両方をご理解いただいている方のお子さんに来ていただけることは、とても意義あることだと思っています。
こうして、全体の矯正治療のレベルがあがっていくのをうれしく思います。
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矯正歯科治療の普及
土曜日におみえになった初診相談のNちゃんが、
「私もMちゃんのような、カラーのゴムがいい。かわいいもーーん。」って言ってくれました。
もう一人のKくんのお母様は、ご自分が6年間も矯正治療をしていたという苦い経験をお話してくださいました。
ようやく大阪でも、患者さんの方から、こんなお話が聞けるほど、矯正歯科治療が普及してきたんだなぁ。。と、実感しました。
私が開業した頃は、矯正治療の普及度のアメリカとの差をずいぶん感じていたのですが、ようやく日本もアメリカに近づいてきたのだなぁ。。と感じます。
ずーっと心配してきたけれども、一般の方に、本物の矯正治療を見抜く力、選ぶ力が備わるのもそう遠くはないかも!と期待できるような気がしてきました。 -
成人男性の矯正治療
イノウエ矯正歯科には、治療に励んでおられる成人男性の方も、たくさんおられます。
昨日も初診相談に、40代の男性がおみえになりました。
かなり難しい症例で、ちゃんと治してさしあげられるかどうか確認がしたかったので、記憶にあった類似症例を調べてみると、同じような症例で、無事良好な成績で終了できている症例が何例がありました。
ふと感じたことは、成人男性の症例は、かなり難しい症例ばかりだ。ということです。
少しぐらいはいいや。という男性が多いのでしょうね。
昨日の方は、出っ歯で咬みあわせが深く、下の歯が見えないぐらいの状態でした。
他に、乱杭歯で治療されている方もおられますが、そのガタガタ度は、女性の患者さんではみられない程、すごい状態という方ばかりです。
みなさん、お仕事が忙しい中、時にはビジネススーツのまま、来てくださいます。
ナイスミドルを目指して、がんばってください。歯並びなんてどうでもいいや。ではなくて、是非、ご相談ください。
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ええ年して、今頃矯正???
”ええ年して、今頃矯正???”
そういえば、私が43歳で矯正装置を付けたとき、仲のいい友人は、ダイレクトに言ってくれたっけ。。。
これが今の世間の常識かもしれないけれど、世間の常識と自分の華麗なる老後のどちらを優先するか令
40代がポイントだと考えています。
男性も女性も、老化が見え隠れし始めたときなら、高校生の矯正治療の延長線上で治療が可能です。
もっと年をとっても可能です!79歳の宝塚クリニックの患者さんは、この度、無事、全体の矯正を良好な成績で終了されました!おめでとうございます
ええ年だってかまわない。いつまでも楽しく食事ができることほど、楽しくお友達とおしゃべりできることほど、毎日に大切なことはありません。
こういうことって、若いときには実感できないのかもしれないけれど、50を過ぎて、同年代の患者さまをたくさん拝見する私には、ひしひしと感じられます。
華麗なる老後のために、是非、年齢に関係なく、矯正治療をご検討くださいね。