昨日、新患相談におみえになったのは30代後半のHさん。
矯正治療をしてもらったけど、咬みあわせがおかしくなったので、元に戻してほしいと言って相談にこられました
お話を伺っていると、なんとなく、”歯を動かせば矯正治療”と思っておられたようでした殮
治療をされた先生もそんなイメージなんだろうな。。って感じました殮
前にも書きましたが、本物の矯正治療ってそんなものではありません
限りなく完璧に近い歯並びと咬みあわせを手に入れて、80歳になっても90歳になっても、自分の歯できちんと食べていけるように治療をすることが、矯正治療だと私は考えています
矯正治療には、その力があります
だから、治療開始前には、きちんとした顔の形の分析や、顎の動きのずれがないか、舌や唇の癖がないか、きちんと調べて、治療方針をたてます。
目標は正常咬合の確立なのです
確立のために、患者さんがすべきこと、ドクターがすべきことをしっかり確認してからスタートします
自分の歯の健康のために、どんな治療が必要なのか、よーーく考えてからスタートして、元に戻してほしいなんてことがよいように気をつけてくださいね
タグ: 治療
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歯を動かすことが矯正治療じゃない!
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前歯のゆがみよりもっとたいへんな問題が!
土曜日に初診の8歳のMちゃん。上の前歯の2本がハの字になっていることを心配して、お母さんがお連れになりました。
でも、診せていただくと、もっと大きな問題が
上の歯の真ん中と下の歯の真ん中がずれていて、全体に下の歯列が左にずれているのです。
よく見ると、お顔も左にゆがみ始めていました
このまま放置して、思春期成長期を終えると、ゆがみは驚くほど大きくなるのです殮
前歯が噛んでいません
開咬といいますが、舌と下口唇を歯と歯の間にはさまないと飲み込めないという癖が原因です
これも放置すると、だんだんひどくなっていきます
だって、毎日、飲み込んでいるんですものね。
ハの字は、おまけでいつでも治せるよ
お母さんはびっくり
早速、一期治療を開始されることになりました
不正咬合の問題点は、お母さんはもちろん、一般歯科の先生方にも見極めが難しいことがあります。
是非、早めにご相談くださいね -
nicoのその後
2月28日のブログでご紹介した待合室向け雑誌nico3月号の感想が寄せられてきました。
お友達からのメールをご紹介します。
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3月号のnico、見ました。
すばらしい症例と、成育のこころが満載の記事をありがとう!
患者さんに伝えるのに、本当によいものができてうれしいです。
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当院の患者さんからも”わかりやすい!”って、言っていただいています
お子さんの矯正治療のことについて知りたい方は、是非読んでみて下さい
クインテッセンス出版のHPから、購入することもできますし、お近くなら、イノウエ矯正歯科で読んで下さってもいいですし、貸し出しさせていただくこともできます
インダイレクトボンディングってご存知ですか?
通常、マルチブラケット法とか、ブレースとか呼ばれている複雑な装置を歯に装着する際には、ドクターがひとつひとつ小さなブラケットを手でつけていきます。
インダイレクトボンディングというのは、そのブラケットを模型上で正確に位置決めし、それをトレーを用いて、一度に歯に正確に接着する方法です。
この方法には、2つの大きなメリットがあります
正確な位置にブラケットが装着されるため、治療がより良く、より早く仕上げることができます。
ドクタータイムが節約できるので、その分、患者さんやご家族とのコミュニケーションに時間をまわすことができます。
ただ、歯型を採らないといけない。技工操作が煩雑で時間がかかる。診療外時間のドクタータイムが必要。経費がかかる。などの欠点もあります
イノウエ矯正歯科では、こんな欠点はものともせずに、大きな2つのメリットを生かして、より質の高い診療目指そうと、なんと10年以上前から、全員の患者さんに採用しているのです
イノウエ矯正歯科では、毎日当たり前のように行われていることが、実は、かなり最先端の素晴らしいことだったりするということに、ときどき、自分でも再確認してびっくりしています
本物の矯正治療その2:検査
ずいぶんお待たせしました本物の矯正治療その2は検査です。
正面と側面からの顔のレントゲンを撮影します。
顎の形や歯の角度のずれを平均値と比較します。同じ出っ歯でも、骨の大きさのずれによるものか、歯の角度だけなのかで、方針が異なります。下顎の形の差でも、使う装置の種類を変えます。
咬合器という器械に、歯の模型をつけて、顎位(顎のずれの有無)のチェックをします。悪い位置にある歯が、本来の顎の位置をずらしていることがあるからです。
顎関節断層撮影という顎関節の詳しい写真をとって、関節の骨に異常がないかをチェックします。
力舌や口唇の動きもチェックします。口唇の強さも測定します。舌や口唇の癖が、不正咬合の原因になっている場合には、それをしっかり見極めないと、治療がうまく進みません。
曆唾液検査(虫歯になりやすさのチェック)をします。虫歯がなさそうに見えて、ミュータンス菌数が多い場合もあり、装置をつけて油断すると一度に虫歯ができたりしますので、検査が重要です。
まだまだ、ありますが、続きはまた明日拏
SAPAアンケート2008集計結果
昨年末に行ったアンケート結果を、スタッフが忙しい中集計をしてくれて、掲示を待つばかりになりました
院長の私も一言と言われ書きましたが、ここにも一部を紹介させていただきます
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良いところは?へのご回答は、いつも本当に有り難く、ちょっと落ち込んだ時でも、皆さんからのメッセージを読めば、すぐ元気を取り戻せます!私の何よりの良薬です。ありがとうございます。
中でも、「良い歯にしてあげたいという気持ちが伝わってくる。」とか、「行き帰りが楽しい」とか、「子どもが喜んで通ってくれるので助かる」とか、「チーム一丸となって、患者さんの目標達成にとりくんでいる」なんてメッセージには、ホント、いつもスタッフといっしょに心がけていることを感じてくださっているんだぁ。。って、心からうれしく思いました。
他にも“親切、やさしい、わかりやすい、楽しい、丁寧、熱心、一生懸命、話しやすい、居心地がいい、明るい、安心、信頼できる、納得できる、的確、フレンドリー、技術・教育の高さ、がんばる気持ちが起こる、献身的、心地よい、患者の意見を聞いてくれる、説明が論理的、質問に的確に答えてくれる、治療がスムーズ”などなど、うれしい単語がいっぱいでした!ありがとうございました!
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患者の皆様からの熱い応援で、イノウエ矯正歯科の今日があります。
ありがとうございます
本当の矯正治療ってどんなもの?その1:初診相談
最近、ネット上に矯正治療の情報がいっぱいすぎて、わけがわからなくなりました。という初診の患者さんが増えてきているように思います。
そこで、本当の矯正治療って、どんなもの?ということを、順番にアップしていこうと思います
まず、初診相談です
通常、最低30分は、相談の時間をとります。
相談の前に、問診表の記載を依頼されるはずです。家族の歯並びや、小さい頃の習癖、鼻咽喉疾患の有無、成長の具合、顎関節の自覚症状などからの情報は、診断、治療方針の決定に大きな情報を与えてくれるからです。
その後、診察となります。
咬合の状態、骨格のアンバランス、虫歯、歯周病の状態、習癖や鼻咽喉疾患の有無、顎関節の状態などを診察します。
問題点をリストアップし、ご本人やご家族に、どういう点が問題なのか、その原因などについて、チェアーサイドでご説明します。
イノウエ矯正歯科では、想定される治療方針や装置などについては、別のお部屋でゆっくりご説明するようにしています。
このときには、矯正治療がなぜ必要なのか、しなければ、どういうことが想定されるのか、治療中の注意事項などもご説明します。
小さいお子さんの場合には、子どもさんなりに理解していただけるよう、お子さんにも直接お話しています
その後、ご家庭でゆっくり相談いただいて、ご確認いただいてから、検査の申し込みをお願いしています。
おそらく、このスタイルが、矯正治療の常識だと思われます。
一番大切なのは、ドクターが診察で、問題点を見抜いているかどうかです。
そのあたり、注意深く聞き取るようにしましょう。
肝心な点に物足りなさを感じたら、安易に開始せずに、セカンドオピニオンを求めましょう。
矯正治療は、専門性の高い医療です。
誰が診察しても同じではありませんし、治療成績も同じではありませんので、開始前の見極めが重要です
本物の矯正治療
本物の矯正治療なんてタイトルをつけると、偽物の矯正治療があるの?ってしかられそうだけど。。。。殮
医療をお料理に例えるなんて、ヒンシュクをかいそうですが。。。殮
たとえば、イタリアンレストランのシェフは、このお料理では、オリーブオイルを使うのが常識だ。普通のオイルなんてありえない。と思っていても、ファミリーレストランの調理人さんは、普通のオイルでも平気かもしれない
別に、オリーブオイルを使わないといけないという規則も法律もないけれど、本物のイタリアンの常識というのがあると思う。
矯正治療も、こうしないと矯正治療とは言えない、法律が許さないというのはないかもしれないけれど、矯正歯科にも、専門医の常識というものがあり、そうでない矯正治療も行われている。
先日も、49歳のFさんが近くの歯科で矯正治療を始めたが、思わしくないので、と当院に転医を希望された。
私は、検査をして、分析をして、診断をして、ひとつひとつ、”こういう状況だから、こういう治療方針を選択するのがいいと考えます。”とご説明すると、前の歯科ではそんなの見たことがない。と言われて驚いた
私たち日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)にしてみれば常識であることが、そうでない先生のところでは、常識ではないのだ。
矯正治療は自費なので、ついつい美容整形といっしょにされてしまうが、食を支える歯全体をコントロールする矯正治療は、動物である人間の一生にとって、とても重要なことだと思う
是非、矯正治療の常識を大切に守っている本物の矯正治療と、そうでない矯正治療が、世の中に混在していることを知っていただきたいと思う
やっぱり2段階治療がいい!
先日T君のお母様からお電話がありました。なつかしいお声に、おもわず、にっこり
T君は、小学校2年生のときに、出っ歯とガタガタのために、1年間ぐらい一期治療を行いました
骨格の問題が解決し、とてもよくなったのですが、最終仕上げの2期治療になった高校1年生のとき、複雑な装置をつける気になれないとのこと殮
もう大人と同じだから、急がなくてもいいよ。気が変わったらいつでも言ってね。って、少しお休みをしていました簾
そのT君も20歳、ついに自分から、仕上げの矯正治療をしたい。って思い始めたそうです
骨格の問題は解決済みですから、簡単に仕上げることができます
2段階治療の理想的なパターンです
私は、今日、小さい時のかわいいT君の写真を見て、なつかしく昔を思い出しながら、これから始める2期治療の作戦を立てました
2段階治療は効率的でないからと、疑問視される先生もおられますが、やはり私は2段階治療がいいな。と再確認しました
T君、よく決心してくれましたね
T君が自分からがんばろうと思っていてくれることが1番大切
最短期間で、最良の成績で終われるよう、がんばろうね
アンチエイジング
昨年の秋ぐらいにアンチエイジングを歯科の観点から捉えるという内容の講演会に参加してから、興味がどんどんわいてきて、抗加齢医学会にも入会してしまいました
特に唾液の量とアンチエイジング、咬合力とアンチエイジングあたりが、日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)としても気付く点がいろいろとあります
もともと、中高年の方の矯正治療は、アンチエイジングそのものと思っていましたので、そのあたりの裏づけがしっかりできるような気がしてきました
そんなこんなで、あちこちから送られてくる書籍案内の中に、アンチエイジングに関する本が紹介されていると、すぐに発注してしまうので、最近やけに本がとどくなぁ。。と思いながら開けてみると、自分が注文したアンチエイジングの本
参考書や問題集をいっぱい買い込んで、買ったら賢くなった気分になっていた昔を思い出しました
アンチエイジングの本でいっぱいになるだけで、アンチエイジングできたらいいのにな
いろいろと勉強したら、また、そのエッセンスをご紹介しますね