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  • インプラント

    私は日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)なので、

    インプラント(矯正用ではなく一般のもの)についてはほとんど素人なのですが、

    質問されることもあるので、症例集のようなものを見て勉強していましたところ、

    背筋がぞくっとして、心臓がバクバクして、、という症例にぶつかりましたeye.gif

    35歳女性で歯周病が進んでいるからということで、上の歯を全部抜歯して、

    インプラントが埋め込まれて、その上から総義歯が装着されていたのです!

    治療前のレントゲンが掲載されていなかったので、詳細はわかりませんが、

    35歳の若さで、歯を全部抜歯された時の患者さんの気持ちを思うと、

    涙が出そうになります。

    特に、多数歯に渡って歯周病が進んでいて、歯列不正があって、

    という場合には、セカンドオピニオンを聞きに、

    一度、日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)の扉をたたいてみてください。

    (歯列不正がなく、1,2本の欠損の場合は、適応ではありません。)

    イノウエ矯正歯科では、一般の先生から、抜歯を宣告された方や、

    歯周病があるから矯正治療は無理と言われた方も、

    矯正治療をがんばっておられます。

    矯正治療に入る前に、徹底的に、歯周病専門の先生に炎症のコントロールをしていただき、

    それから、矯正治療に入ります。

    炎症が残っている状態での矯正治療は、一層歯周病を進行させますが、

    ちゃんとコントロールできた状態での矯正治療は、骨の状態を良くしてくれます。

    確かに、たいへんですし、歯周病が進みすぎている場合には、難しい場合もありますが、

    一度、可能性にかけてみませんか?

    抜歯はいつでもできます。

    自分の歯に優るものはありません。

    矯正治療による改善の可能性があるかないか、一度、相談にいらしてくださいnote.gif

  • インダイレクトボンディング

    インダイレクトボンディングって御存知ですかicon_rolleyes.gif

    ブラケットという歯に付けるつぶつぶの矯正装置を接着する時の方法です。

    通常、ブラケットは、ひとつひとつドクターが直接フリーハンドで歯に接着していきます。

    このインダイレクトボンディングは、そうではなくて、

    一度、歯型をとり、模型を作って、模型上でブラケットの位置を決め、

    その後、技工操作を行って、ブラケットの位置が正確に位置決めされたトレーを作り、

    その後、歯列全体に装着して、一度に歯に接着する方法です。

    イメージできますでしょうか?

    この方法は、以下のようなメリットがあります。

    1)より正確なブラケットの位置決めができます。

    2)患者さんの負担少なく、装着できます。

    (ダイレクトの方法では、ドクターが患者さんのお口の中で正確につけようとするために、あっちを向いてもらったり、こっちを向いてもらったり、ほっぺたをひっぱったりでたいへんなんです。)

    3)チェアサイドでの操作の時間が短く、これも患者さんの負担軽減に繋がります。

    ただ、材料代、技工代などに加え、手間ひまをかけますから、経費がかかりますし、

    それなりのスキルが必要です。

    それがために、あまり普及していないようですし、

    別に高額な費用を加算する診療所もあるようなのですが、

    イノウエ矯正歯科では、もう10年以上前から導入し、

    歯全体にブラケットをつけて治療するすべての患者さんに採用しています。

    別料金も加算していません。

    私が2度目の矯正治療を開始したのも、この方法の実験台になりかったからなんですhappy02.gif

    何気なく行われているイノウエ矯正歯科での治療は、

    経費がかかっても、より良い方法を採用しているんだよ。

    ということを知っていただければ幸いですhappy01.gif

  • 矯正界でのボランティア活動

    タイでは、口唇口蓋裂の患者さんをサポートする活動が2002年から始まっているそうです。

    これは、そのシンボルデザインだそうです。ステキですねnotes.gif

    友人は、このデザインのTシャツを着て、活動していました。

    オーストラリアには、”give a smile” といって、矯正治療費が払えない家庭の子どもに、無料で矯正治療をしてあげるという活動があります。

    日本矯正歯科学会や日本臨床矯正歯科医会でも、こんな活動ができるようになるといいな。と思っていますheart01.gif

  • 予防は治療に優る。矯正は予防である。

    昨日、東京から、雑誌の編集長さんが、おみえになりましたairplane.gif

    今までは、一般歯科の先生とのお話が多かったそうなのですが、

    「子どもの不正咬合」 という私の本を読んでくださって、

    著者である私が、ご自分の作りたい雑誌にかかわる歯科医としてふさわしいかどうか、

    ”偵察に”来られたようですeye.gif

    私は矯正の話になると、力が入って、いつもにも増しておしゃべりになったのですが、

    「予防は治療に優る。そして、矯正は予防である、しっかり頭に刻み込みました。」

    というメールを後でいただき、私のだらだらした話を一言でまとめてくださって、

    流石!と思いましたscissors.gif

    「予防は治療に優る。」は16世紀エラスムスの言葉です。

    大人の矯正治療をしていると、不正咬合のために、

    虫歯、歯周病、顎関節症が進んでいることが多いのに気付き、

    (不正咬合が、これら疾患の応援団になっている感じです。)

    子どものうちに治してあげたかった。。。と思うことがしばしばなのです。

    でも、今度は、子どもの矯正治療をしていると、

    どうしてこうなったんだろう?と疑問がわき、

    もっと幼い頃なら、不正咬合を予防できたかもしれない。と思って、

    ウィズ宝塚やNico2009年3月号などに、不正咬合の予防について書きました。

    (お母さん方が読んでくださってるといいな!)

    そして、40代50代の患者さんの矯正は、

    将来、入れ歯になるのを予防するための矯正と思っています。

    笑顔は、がんばったご褒美として、ついてくるのですhappy01.gif

    日本じゅうのみなさんが、矯正治療の素晴らしさを理解して、

    イノウエ矯正歯科の患者のみなさんのように、予防に取り組んで、

    ステキな笑顔を獲得されることを夢見ていますnote.gif





  • 子育て支援

    最近、子どもの虐待の悲しい報道が続いています。

    本来、子どもを自分の命より大切に思うはずの母親がなぜ?と思うのですが、

    大なり小なり、子育てが難しいと、悩んでいるお母さんは、

    たくさんおられるのではないでしょうか?

    私も、一人目を生んだときは、母乳が出すぎて、うまく飲ませられなくて、

    授乳の時間が開かず、一晩中、泣きどおしなので、

    朦朧としながら、お乳をやり、いつ起きていつ寝たのかもわからない状態で、

    自分も乳腺炎になり(今を思えば。。。ですが。。。)

    悲惨な子育ての幕開けをしたことを思い出します。

    実家にいたときは、まだ相談相手もいて、なんとかなりましたが、

    戻ってからは、本当に、小さな我が子を前にどうしていいのか、

    育児書なんかを読んでみてもわからないし。。。という毎日が続きました。

    幸か不幸か、私は1か月半で、大学に戻らなければならなかったので、

    大学の中の”たけのこ保育所”に預かってもらうことになりました。

    授乳の間隔が開かないまま預けるのは不安だったのですが、

    3人のおばあちゃん先生が、「大丈夫よ、行ってらっしゃい。」と、

    背中を押してくださったので、なんとか切り抜けることができました。

    主人も研究で忙しくしていましたし、あのまま、

    一人きりで子育てをしていたら、私もノイローゼになったかも?

    とも思ったりします。

    今、助産師さんや歯科衛生士さんたちと、何か子育て支援の活動ができないかと、

    勉強会を始めています。

    子育ての悩みを気軽に相談できる場所が、もっとできるといいなと思います。icon_smile.gif

  • 宝塚での診療

    今度の4月4日は、イノウエ矯正歯科二十歳のお誕生日!

    これを機に、いろんな企画を考えています。

    そのひとつが、私裕子Dr.の宝塚での診療!

    宝塚でも女の先生の診療を!という御希望にこたえました。

    少しずつ行き始めましたが、広い診療室、新しい設備、

    落ち着いた雰囲気の中で、気分良く診療できました。

    これまで、石橋クリニックに通院してくださっていた患者さんも、

    にこにこhappy01.gif

    まだ、診療ポイントは少ないのですが、

    だんだん増やしていけたらなぁ。。。って、思っています。

    女の先生がいいというお子さん、OLの方、

    宝塚クリニックにも是非いらしてください。

    お待ちしておりますnote.gif

  • ドイツの子どもになってくれたN君

    出っ歯で、噛みあわせの深かった小学6年生のNくん。

    検査、診断の結果、機能的矯正装置で、下顎骨の成長促進を図ることに。

    この機能的矯正装置というのは、ヨーロッパで発達した装置で、

    以前、ドイツから転医してきた患者さんが、「みんな学校でもこの装置をつけています。」

    と言ってました。

    そこで、Nくんに装置をお渡しするときに、

    「学校から帰ってきたらすぐにつけてね。

    つけたままでもおしゃべりできるから。

    その方が早くよくなるからね。

    ドイツのこども達は、学校でもつけているんだって。」

    と励ましたところ、「ぼく、ドイツの子どもになってがんばる。」

    と返事してくれました。

    その通り、がんばってくれたN君は、1年弱で、すっかり出っ歯が治りました。

    よくがんばったね!えらいね!

    他のお友達も、もし、がんばれそうだったら、Nくんみたいに、

    ドイツの子どもたちになったつもりで、がんばってみよう!

  • 松原市歯科医師会で講演してきました!

    昨日、松原市歯科医師会で講演してきました。

    タイトルは、”子どもの不正咬合”

    かかりつけの先生、学校歯科医の先生方に、

    子どもの歯並びのこんなところを発見あげてください。

    不正咬合の原因になっている癖をみつけて、

    アドバイスしてあげてください。

    というお話です。

    学校の歯科健診でも、顎関節、不正咬合をチェックするようになりましたが、

    まだまだ、どういう状態を問題ありとするか、統一できていないというのが現状です。

    なかなか定義づけが難しいので、やむをえないという事情もあるのですが、

    子どもたちを不正咬合から守ってあげられる歯科医が増えてほしいと願って、

    講演してきました。

    遺伝的要因はいたしかたないのですが、

    ”予防は治療に優る”というエラスムスの言葉は、

    多くの不正咬合症例にも当てはまると思っています。

    お母さん方にも知って欲しい情報です。

    ミニコミ誌”with宝塚”に連載していますので、よろしければ読んでみてください。

    クインテッセンス社の待合室の雑誌Nico(2009年3月号)にもあります。

    松原市の子どもたちが、癖や生活習慣から生じる不正咬合から、守られますように!

  • 一期治療の有効性

    先日、ある教授の方といろいろとお話する機会がありました。

    一期治療の有効性について、エビデンスがあるかどうか。

    エビデンスとして有効性を証明するにはどうすればよいか。

    といったお話をしていました。

    私自身、一期治療の有効性に目覚めたのは開業してしばらくしてから!

    教科書でしか見たことがなかった装置が、

    こんなに効果がある装置だったんだと驚くことも多かったのです。

    装置の適切な選択に加えて、

    不正咬合の原因となっている悪習癖を取り除くこと、

    そして、子どもたちのがんばる力を引き出すこと、

    の3拍子が揃うと、びっくりするぐらい効果があるんだよ。。

    ということを最近、痛感しています。

    それをどう証明するか、

    なかなか難しいことだけど、そのうち。。。と思っています。

    こどもたちが毎日がんばってくれてるんだから、

    私もがんばらなくちゃネ!

  • チーム力に乾杯!

    スケートの高橋選手が銅メダルに輝いた翌日の新聞に、

    チーム高橋のことが、掲載されていました。

    コーチを中心に、ジャンプの指導の方、振り付けの方、

    食事指導の方、トレーナーの方などが力を合わせて、

    高橋選手を育ててこられたそうです。

    私は、このようなチーム力に、惹かれます。

    イノウエ矯正歯科も、チーム力のおかげで、

    私の目指す医療が成り立っています。

    私一人の力なんて、微々たるものなのです。

    みんなで力を出し合うと、それも、違ったフィールドのプロ達が、

    一つの目標に向うと、それはそれは素晴らしい成果を生み出せるのだと思います。

    高橋選手、おめでとうございます。

    チーム高橋のみなさん、おめでとうございます。

    そして、イノウエ矯正歯科のスタッフのみんな、ありがとう!!!