カテゴリー: 矯正治療・不正咬合について

  • 小児矯正2

    「子どもの不正咬合」という本を、昨年出版しましたnote.gif

    この中には、私が30年かけて培ってきた小児矯正の考え方を凝集しているつもりですhappy01.gif

    私も開業したばかりの頃は、子どもの不正咬合に対してどう対応するのが良いか、迷いがありましたthink.gif

    大学の矯正の医局では、主に、マルチブラケット装置、エッジワイズ装置などと呼ばれる複雑な装置による治療法の習得がメインになるので、その技術や診断力は鍛えられますが、小児矯正に関する系統だった講義はなかったのです。

    ですから、テキストや文献を読みあさり、日々目の前の子どもの患者さんに、より良い治療はどうあるべきか考えながら、今の私のやり方が確立されてきました。

    もうひとつ、自分の子育ての経験から確立したものもあります。

    開業当初は、私の二人の子どもは、5歳と3歳で、まだまだ、子どもの成長のことがわかっていませんでしたが、その子どもたちが、小学生になり、思春期の難しい時期を向え、そして大人になっていく姿を見守ることができました。

    そして、我が子の成長の様子を、多くの診療室の子どもさんたちの姿と重ねながら、毎日の診療をしていると、理論だけではなくて、子どもの心の成長に合わせた対応が必要であり、子ども自身に問いかけることで、大きな治療成果が出ることを経験してきました。

    そんなこんなで、今の私の小児矯正のやり方が出来上がりましたhappy01.gif

    特に、小児矯正は、同じ患者さんを10年以上診て、また、その結果をフォローし続けて初めて、その治療の結果を評価することができます。

    年よりになると、白髪やしわが増えてきて悲しいのですがweep.gif

    年をとったからこそ、私なりに確立できた小児矯正に関しては、年に感謝!ですhappy01.gif

  • 小児矯正

    子どもの矯正治療のガイドラインが出来ていないということは、前にも書いたかと思いますが、

    最近、いろいろなところで講演する機会が増えて、いろいろな先生方とお話をすると、

    本当に、ばらばらなんだなぁ。。って、思います。

    日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)の中でも、永久歯に生え変わるまでは、何もしないとか。。。

    結構早くから、複雑な装置を開始するとか。。。

    逆に、乳歯列から簡単な装置を開始されていたり。。。

    ばらつきが大きすぎて、その中で、患者さんは選択に困られているんだろうな。。。

    って、思います。

    ときどき、電話で費用を聞いて、決めようとされる方もおられるのですが、

    矯正治療は同じ治療が行われているわけではないので、

    是非、その先生の考え方や方針をよく聞いてから、

    治療をお願いする先生を決めることをお勧めします。

    他の先生なら治せたのに。。。って後悔することのないように、

    よーーくお話を聞いたり、情報を集めたり、お母さんのアンテナを張り巡らすことが大切ですよね。

    特に、小さい子どもさんの矯正治療は、判断力がないがために、

    保護者の意思によって開始されるにもかかわらず、

    子どもさんの毎日の生活や、その後のメンタル面にも大きな影響を及ぼすと思っています。

    子どもさんの笑顔のために、矯正治療が貢献できることを願っていますheart04.gif

  • 装置の効果

    昨日、TくんとRちゃんの兄妹ペアが来院されました。

    お兄ちゃんは受け口、妹さんは口唇口蓋裂の患者さんです。

    お二人とも、かなり難しい症例だったのですが、

    なんと、お二人とも家で使う装置を、とてもがんばってくれているので、

    見違えるように良くなってきていて、Tくんはもう受け口でなくなったし、

    Rちゃんも、今生え変わりの時期ですが、とてもいい状態になってきていましたsign03.gif

    同じ時間帯にS君もやってきたのですが、S君も受け口で開咬だったので、

    将来、手術しないといけないかも?とまで思っていたのですが、

    ホントみるみるうちに改善されてきていて、私の予測以上に良くなってきているのですsign03.gif

    私が装置の選択をしっかりしてあげさえすれば、子どもたちのがんばりで、

    こんなにも効果が出てくるんだぁ。。って、30年の経験を積んでも、あらためて、

    昨日の3人には敬服しましたnote.gif

    Tくん、Rちゃん。Sくん。えらいねsign03.gif 毎日よくがんばってるねnotes.gif

    ありがとね!先生はめちゃめちゃうれしいですhappy01.gif

    大きくなって、完璧な歯並びが出来上がるまで、これからもいっしょにがんばっていこうねheart04.gif

  • 耳鼻咽喉科疾患と不正咬合

    昨日の初診相談の一人のY君は、おばあちゃんと一緒にきてくださいましたnote.gif

    4年生で、受け口でした。

    扁桃腺が大きく、口呼吸で、舌が低位になっていて、

    それらが、受け口の原因の一つとなっていると考えられることを御説明しました。

    すると、おばあちゃんは、

    「小さい頃から、Yくんは扁桃腺が良く腫れて、鼻づまりもひどく、

    いつも口を開いていたのが、気にはなっていた。

    こういうことが、原因の一つになるということを、もっと早くに知りたかった。

    耳鼻科にはずっと通っていたのに、もっと、耳鼻科と歯科の先生が、

    いっしょになって、診てくれたらいいのに。。。」

    とおっしゃいました。

    「扁桃腺が大きい人すべてが、受け口になるわけではない。」

    というデータが出ると、エビデンスとして認められにくく、

    外へ発信するのが難しい現状があるのです。

    でも、おばあちゃんがおっしゃるとおり、いろんな分野の専門家が、

    いろいろと情報を交換して、子どもたちの発育を守ってあげるべきなのです。

    おばあちゃん。ご意見をありがとうございました。

    私も、少しずつできる範囲で啓発活動をしているのですが、

    もっとドカーーンとできたらいいのになぁ。。っていつも思います。

    このブログもそのささやかな啓発活動のつもりです。

    多くの人が読んでくださるといいなheart04.gif

  • 歯周病と矯正治療は親友

    歯周病と不正咬合は、大敵ですがsad.gif

    歯周病と矯正治療とは、親友なんですlovely.gif

    歯周病が進むと歯並びは崩れてきます。

    歯を支える力が弱くなるので、咬合力や、舌や唇の力に負けて、

    傾き始めるのです。

    物体はいったん傾き始めると、小さな力でもどんどん倒れてきます。

    だから、歯周病になると歯並びがどんどん悪くなるのです。

    逆もあります。

    歯周病のリスクが高くても、歯並びがよければ、なんとかやっていけるのですが、

    歯並びが悪いまま、年齢を重ねて、歯周病のリスクが高くなると、

    クリーニングができない、歯と歯の間の骨量が少ないという理由で、

    歯周病もいっきに悪くなってきます。

    悪循環の関係ですsign03.gif

    だから、歯周病で歯が動き始めたら、

    是非、矯正治療を考えてみてください。

    昨日もお話しましたように、きちんと歯周病の管理を行いながら矯正治療をすれば、

    歯の移動によって骨が造成され、驚くほどの結果が得られます。

    もう、だめかもしれないと思っても、一度御相談ください。

    その結果、インプラントや義歯を選択されても、遅くはないはずです。

    歯周病患者さんの矯正治療は、まだまだ一般的ではありませんが、

    セカンドオピニオンとして、一つの選択肢として、

    是非、矯正治療を加えてみてくださいnote.gif

  • インダイレクトボンディング

    インダイレクトボンディングって御存知ですかicon_rolleyes.gif

    ブラケットという歯に付けるつぶつぶの矯正装置を接着する時の方法です。

    通常、ブラケットは、ひとつひとつドクターが直接フリーハンドで歯に接着していきます。

    このインダイレクトボンディングは、そうではなくて、

    一度、歯型をとり、模型を作って、模型上でブラケットの位置を決め、

    その後、技工操作を行って、ブラケットの位置が正確に位置決めされたトレーを作り、

    その後、歯列全体に装着して、一度に歯に接着する方法です。

    イメージできますでしょうか?

    この方法は、以下のようなメリットがあります。

    1)より正確なブラケットの位置決めができます。

    2)患者さんの負担少なく、装着できます。

    (ダイレクトの方法では、ドクターが患者さんのお口の中で正確につけようとするために、あっちを向いてもらったり、こっちを向いてもらったり、ほっぺたをひっぱったりでたいへんなんです。)

    3)チェアサイドでの操作の時間が短く、これも患者さんの負担軽減に繋がります。

    ただ、材料代、技工代などに加え、手間ひまをかけますから、経費がかかりますし、

    それなりのスキルが必要です。

    それがために、あまり普及していないようですし、

    別に高額な費用を加算する診療所もあるようなのですが、

    イノウエ矯正歯科では、もう10年以上前から導入し、

    歯全体にブラケットをつけて治療するすべての患者さんに採用しています。

    別料金も加算していません。

    私が2度目の矯正治療を開始したのも、この方法の実験台になりかったからなんですhappy02.gif

    何気なく行われているイノウエ矯正歯科での治療は、

    経費がかかっても、より良い方法を採用しているんだよ。

    ということを知っていただければ幸いですhappy01.gif

  • 予防は治療に優る。矯正は予防である。

    昨日、東京から、雑誌の編集長さんが、おみえになりましたairplane.gif

    今までは、一般歯科の先生とのお話が多かったそうなのですが、

    「子どもの不正咬合」 という私の本を読んでくださって、

    著者である私が、ご自分の作りたい雑誌にかかわる歯科医としてふさわしいかどうか、

    ”偵察に”来られたようですeye.gif

    私は矯正の話になると、力が入って、いつもにも増しておしゃべりになったのですが、

    「予防は治療に優る。そして、矯正は予防である、しっかり頭に刻み込みました。」

    というメールを後でいただき、私のだらだらした話を一言でまとめてくださって、

    流石!と思いましたscissors.gif

    「予防は治療に優る。」は16世紀エラスムスの言葉です。

    大人の矯正治療をしていると、不正咬合のために、

    虫歯、歯周病、顎関節症が進んでいることが多いのに気付き、

    (不正咬合が、これら疾患の応援団になっている感じです。)

    子どものうちに治してあげたかった。。。と思うことがしばしばなのです。

    でも、今度は、子どもの矯正治療をしていると、

    どうしてこうなったんだろう?と疑問がわき、

    もっと幼い頃なら、不正咬合を予防できたかもしれない。と思って、

    ウィズ宝塚やNico2009年3月号などに、不正咬合の予防について書きました。

    (お母さん方が読んでくださってるといいな!)

    そして、40代50代の患者さんの矯正は、

    将来、入れ歯になるのを予防するための矯正と思っています。

    笑顔は、がんばったご褒美として、ついてくるのですhappy01.gif

    日本じゅうのみなさんが、矯正治療の素晴らしさを理解して、

    イノウエ矯正歯科の患者のみなさんのように、予防に取り組んで、

    ステキな笑顔を獲得されることを夢見ていますnote.gif





  • 一期治療の有効性

    先日、ある教授の方といろいろとお話する機会がありました。

    一期治療の有効性について、エビデンスがあるかどうか。

    エビデンスとして有効性を証明するにはどうすればよいか。

    といったお話をしていました。

    私自身、一期治療の有効性に目覚めたのは開業してしばらくしてから!

    教科書でしか見たことがなかった装置が、

    こんなに効果がある装置だったんだと驚くことも多かったのです。

    装置の適切な選択に加えて、

    不正咬合の原因となっている悪習癖を取り除くこと、

    そして、子どもたちのがんばる力を引き出すこと、

    の3拍子が揃うと、びっくりするぐらい効果があるんだよ。。

    ということを最近、痛感しています。

    それをどう証明するか、

    なかなか難しいことだけど、そのうち。。。と思っています。

    こどもたちが毎日がんばってくれてるんだから、

    私もがんばらなくちゃネ!

  • 矯正治療の違いの大きさ

    初診患者さまやメールでのお問い合わせで、最近つくづく感じたこと。

    矯正治療は、ドクター間の違いが大きすぎるということ。

    この世の中で、どんな矯正治療が、どのくらいおこなわれているのだろう???と

    ふと、思いをはせてしまいました。

    インフルエンザの治療をする際には、ある一定の検査の方法があって、

    処方の薬も決まっていて、ドクターによる差はそれほどないような気がします。

    でも、矯正治療は、信じられないほどの差があるのです。

    最近は新製品の開発ラッシュで、業者とそれに関係する先生は、

    講習会で、その装置の治験例を通じて、その装置のすばらしさをお話します。

    それを受講した歯科医師は、それを信じて、その装置を使えば、

    自分でも簡単に治せるような気がしてくるのでしょう。

    しかたのないことかもしれません。

    でも、矯正治療はそんなものではないのです。

    知識、経験に基づいた診査、診断能力。

    手先の器用さ、細部へのこだわりが物を言う技量。

    患者さんにご理解いただき、協力を引き出す資質。などなど。。。

    難しい症例に遭遇しても、それが難しいということもわからないまま、

    治療を開始している例もあるのです。

    私も若い頃はそうだったとは思うのですが、私は大学の医局で、

    多くの症例を診させていただき、先輩の意見を聞き、論文を読んで育ってきました。

    でも、開業医さんたちが、ちょっと講習会へ行って矯正治療を始める場合には、

    それを規制するものは何もないので、やむをえないのでしょう。

    だからこそ、矯正治療を開始する際には、患者さま御自身が、

    よく説明を聞いて、納得いかなければセカンドオピニオンも聞いて、

    華やかなインターネットの広告や、誘いの言葉に惑わされないように、

    慎重に開始することが重要なのだ。と改めて思いました。

  • 日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)

    どうして歯が削れないの?というコメントいただいたので、日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)とは?ということを少し、お話させていただきますnote.gif
    以前、日本矯正歯科学会が、日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)制度準備委員会が立ち上げたときに、私は委員の一人として携わっていましたし、第一回の試験にも合格し、日本矯正歯科学会認定の専門医です。
    日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)というのは、常に矯正治療だけに専念しています。
    矯正は特に、専門性の高い分野ですので、専門開業医も他に比べると多いのです。
    他と言えば、口腔外科や小児歯科も少しありますが、一般歯科もされているところがほとんどです。
    私たち日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)は、100人の患者さんすべてが、矯正の患者さんですし、100時間勉強すれば、100時間すべて、矯正とそれに関わる勉強をしますcoldsweats01.gif
    でも、その分、歯を削って詰めたりかぶせたりすることも、入れ歯を入れることも、親知らずを抜くこともできませんbearing.gif
    ですから、矯正治療に卓越してアタリマエですよね。
    多くの治療経験を通して得られる医術と、たくさんの患者さんとおつきあいさせていただいたことから学ぶさまざまな患者さんとの接し方、そんなこんなは、やはり、矯正専門開業医ならではのものだと思っています。
    特に、一人の日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)が責任を持って、一人一人の患者さんにずっと寄り添って治療を続けることは、とても大切なことだと、私は思っていますので、イノウエ矯正歯科のドクターは私一人なのですheart02.gif
    こだわりの日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)でありたいと思っていますshine.gif