カテゴリー: 日記

  • 雑用片付けの連休

    お久しぶりですnote.gif
    秋晴れの2連休、私は一人診療所に籠って雑用片付けをしていますsun.gif
    本当はテニス仲間の合宿に、旦那ちゃんといっしょに参加予定だったのですが、どうしても雑用で首が回らなくなりそうになって、欠席させてもらいました。
    来月、講演が二つ重なっていること、症例展示もすること、遅めの夏休みと、奈良での講演、日本矯正歯科学会と続いたので、日々の雑用がたまりすぎていたことが理由です。

    昨日は、診断準備、治療が終わった方の資料確認(スタッフが資料をそろえて置いておく場所があるのですが、そこが富士山のようになっていましたbearing.gif ) 私は、いつも”山崩し”と呼んでいますが、ついに、山を崩しきりましたhappy01.gif
    病院への紹介状、紹介のお礼状、移植や転医をお願いする先生方へのメール、禁煙推進ネットワークの新しい活動報告、日本矯正歯科学会でのラウンドテーブルディスカッションの事後抄録、症例報告用の症例の選択、などなど、日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)は、診療時間外のお仕事がいっぱいなんですsweat01.gif

    でも、私一人しかいないし、診療が始まる、、って、あわてなくていいし、、、、
    ホント、青空のもとでテニスができなかったのは残念でしたが、たまった雑用がどんどんなくなっていくのは、それなりに青空の気分sun.gif

    こうして、ブログを書いてみようというゆとりもできました。

    残りの時間で、来月の講演準備を進めていかなくちゃ。。。がんばりますhappy01.gif

  • 口唇口蓋裂患者さんの治療の勉強会

    先週の木曜日、Japan Cleftの勉強会が東京で開かれましたので、参加してきました。

    いろんな大学から老若男女が集い、よりよい治療を提供するにはどうすればよいかを、意見交換する会でした。

    少しずつ方法が違って、それぞれにメリットデメリットがあって、ひとつには決まりきっていない治療法なのですが、みんな、よりよい治療ゴールを獲得するためにどうすればよいかを常に考え、常に学び、常に行動している先生方の集まりなので、とても居心地がいい勉強会でした。

    私自身も、私とは違った考えややり方の先生方と意見交換することができ、いろいろと勉強になりました。

    日本は医療界は、ついつい縦割りになりがちなのですが、大学間の垣根を越えて、よりよい医療体制を作るためにみんなが集うということは、口唇口蓋裂患者さんの治療にかぎらず、とても重要なことだと、あらためて思いました。

  • 口唇口蓋裂の患者さんの治療のゴールイン

    イノウエ矯正歯科では、開業直後には口唇口蓋裂の患者さんは少なかったのですが、ある時期から、たくさん来てくださるようになりました。

    その時期の初めの世代の患者さんたちが、矯正治療のゴールインを迎えています。

    口唇口蓋裂の患者さんは、小さいころから手術を何度か受ける必要があったり、

    治療がいろいろとたいへんだったりなので、喜びもひとしおです。

    先日、Y君の治療が終了し、Happy Smile Boardに笑顔デビューしてくれましたscissors.gif

    とっても素敵な感動的な笑顔でしたhappy01.gif

    Y君おめでとうsign03.gif

    これからも健康な歯とステキな笑顔を大切にしていってくださいねheart04.gif

     

     

     

  • 容易な症例はひとつもない

    「容易な症例は、ひとつもない。」

    「There is no simple case in the world」って、おっしゃってたかなぁ???

    これは、アメリカの有名な矯正歯科医の一人Alexandar先生の言葉です。

    開業したばかりの頃に出た講習会で聞きました。

    母校の大阪大学矯正科で10年間矯正治療に従事してきて、それなりの自信を持っていた若い私には、

    「ふーーん。それほど改めて言う言葉かしら?」

    ぐらいにしか聞こえてきませんでした。

    でも、あれから20年以上が経過し、特に、他院で治療した方からセカンドオピニオンを求められる機会が多くなってきて、

    「なるほど。」

    と、Alexander先生の言葉がしっかり理解できるようになりました。

    矯正は、本当に専門性が高く、奥が深いのです。

    長い年月、それも毎日、膨大な患者さんに携わらせていただいて初めてわかることなのです。

    経験の浅い先生には、その症例の難しさを、治療開始前に察知することができないのです。

    そういう私も、医局にに残って2,3年の頃、鼻高々の気分だったような記憶があります。

    しばらく前に、「東京では、安易に矯正を初めて、患者さんも歯科医師も泣いている例がいっぱいある。」

    というのを聞いたことがありました。

    今、それが、大阪に押し寄せてきている感がします。

    一般歯科医の先生方も、患者さんも

    「容易な症例は、ひとつもない」

    というAlexsander先生の言葉を、かみしめていただきたいと思う今日この頃です。

     

  • カナダからのニュース

    Patient Disappointed with Orthodontic Treatment by a General Dentist
    Global News of Canada recently aired a television segment featuring a young woman who received orthodontic treatment from a general dentist and feels that her teeth look worse than they did before treatment.

    今朝、私が所属しているアメリカ矯正歯科医会から上記のようなメールが届いていました。

    一般歯科の先生による矯正治療にがっかりした患者さんのお話です。

    開始前よりも悪くなったというビデオが添付されていました。

    カナダでも同じなんだ。。。ついに、こういうニュースとして報道されたんだ。。。と驚きました。

    矯正専門開業医の中にも、信用できないところもあるかもしれません。

    一般歯科の先生の中にも、すばらしい先生がおられるかもしれません。

    でも、何年も矯正専門のトレーニングを受け、毎日矯正患者さんだけを治療している日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)と、短い講習会に参加しただけで、虫歯や歯周病の治療の合間に矯正治療患者さんを治療している先生が、同じであると考えるのは難しいのではないでしょうか。

    専門開業医であれば、すべて安心というわけでもないですが、やはり、矯正は専門性が高い領域なので、是非、専門医の診察を受けていただきたいと思います。

    治療技術はもちろんのこと、それよりも前に、”診る目”が大切なのです。

    問題を見抜ける力が、矯正歯科のドクターには不可欠なのです。

    症例が難しいことにすら気付いていない例もあるのです。

    矯正治療は開始前が肝心!矯正治療も!でした。(先日のブログでがん患者さんのお話をしました!)

    がん治療でも矯正治療でも、賢い患者さんになることが、何よりなのですhappy01.gif

     

     

  • お母さんがんばれっ!

    今日「ダーウィンが行く」で、アゴヒゲアザラシのお母さんの子育てが取り上げられていました。

    なんと、出産後、おっぱいも飲ませないうちから、まず、水に慣れるトレーニングをさせるそうです。

    陸に上がろうとすると、引っ張って水の中に戻したり、それはそれはスパルタ教育のようでした。

    上手に泳げるようになって初めて、おっぱいのご褒美をあげていました。

    次は潜水の練習だそうです。

    大きな体で赤ちゃんの上に覆いかぶさって、無理やりもぐらせて、潜水を教えていました。

    それは、北極グマから身を守り、そして、自分で生きていくために必要だからだそうです。

    うまくなった後には、「よしよし」という感じで、頭をなぜてあげているような様子が見られましたhappy01.gif

    先日は、ペンギンのお母さんが、どんどん岩場を登っていって、子どもの足を鍛えるというお話を聞きました。

    動物のお母さんって、すごいなgood.gif

    人間も動物!

    逃げないと食べられるなんてことはないけれど、一人で生きていくために、時には厳しい子育ても大切なんだと思います。

    いつもお話しているように、体作りは動物の基本なので、しっかり体を鍛えてあげてくださいheart04.gif

     

     

  • ガンの手術も矯正治療も、1回目が肝心

    今朝のNHKのニュースで、「ガンの発生状況とその治療法のデータを蓄積する動きがある」という報道がありました。

    その中で、ある患者さんが、

    「ガンの手術をよくわからないままに受けて、後の機能障害に苦しんでいる。もっと他の治療法を行っている病院はなかったのか、自分の受けた治療がベストの方法だったのかを、他の患者さんのためにも、調べたいと思っている。そのためにも情報が必要だ。」と言っておられました。

    どの病気でも同じなんだと思いました。

    先日来より、ブログに書いていますが、矯正治療も同じなんです。

    1回目の治療を安易に始めてしまって、おかしいと思ってから、周りの人に聞いたり、調べたりして、そんな簡単なものではなかったことを知って、セカンドオピニオンを聞きに来られる患者さんの数がどんどん増えているのです。

    矯正治療が流行ることはうれしいことなのですが、そういう気の毒な患者さんが増えないように、がん治療と同じく、矯正治療もしっかり検討してから、開始して欲しいと思いました。

    それから、私たちの方も、もっと正しい情報、患者さんに信頼していただける客観的な情報を発信しないといけないのだと感じましたが、残念ながら、なかなか難しい現状があるのです。

    しばらくは、患者さんご自身の賢明な判断力に任されるのだと思います。

     

  • 今日は世界禁煙デー

    今日は世界禁煙デーnote.gif

    私たちの池田市禁煙推進ネットワークでは、

    先週から、池田市の市庁舎に、垂れ幕を掲げたり、

    それぞれの部署に、ノボリをたてたりしています。

    寂しいのは、朝のニュースなどでも、全くとりあげられないこと、

    昨日の5月30日のゴミゼロの日は特集してたのに。。weep.gif

    草の根の活動で、タバコによる健康被害を少しでも減らせるように、

    特に、子どもたちをタバコの害から守れる社会を作っていくために、

    ずっとがんばっていこうと思ってますhappy01.gif

  • 矯正治療は開始前が大切!

    先日、矯正治療の途中経過、もしくは結果がよくなくて、セカンドオピニオンを希望される方が増えているというお話をしました。

    矯正治療でなくても、医療には、世界中の名医がよってたかっても治せないという病状があります。

    病気の種類によって、そのパーセンテージは変わるのでしょう。

    そうでない病状なら、正しい医療行為を行えば、治癒させることができるはずなのです。

    不正咬合の場合も同じで、どんなに優秀な日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)でも、完全な結果に終われない症例もあります。

    それは、1割ぐらいでしょうか?

    ただ、ちゃんと治療すればきちっと治る症例なのに、そうでなくなることが問題なのです。

    不正咬合の場合は、他の疾患と違って、見極めや評価が難しいということがあるかもしれません。

    炎症や腫瘍、外傷と言った疾患は、難易度の判定が、比較的安定しているような気がします。

    それに比べ、精神科の病気や膠原病などの免疫疾患などは、難しいような感じがします。

    不正咬合も難しい方に入ると思います。

    うまく治療が進んでいない症例では、その症例が難しいことにさえ、手がけた先生が気付いていないということがよくあります。

    安易に矯正治療を始めて、「主治医も患者さんも泣いている」 という話を聞きますweep.gif

    主治医の先生も悪気があるわけでなく、一生懸命なのですが、その力量の不足が、悲劇を招いているのです。

    特に専門性の高い矯正治療という分野では、治せる症例のパーセンテージ、治療のゴールの高さに、大きな差があることを知っておいてほしいと思います。

    もう一つの多いパターンが、「過大広告のHPを信用してしまった」 という例です。

    厚生労働省もガイドラインを作ったとのことですが、あんまり機能しているようには思えません。

    泣きながらセカンドオピニオンを聞きに来られる患者さんが、少しでも減ることを祈っていますthink.gif

     

  • 信頼できる制度のスタートを

    久しぶりにブログで、ぼやきたくなりましたshock.gif

    最近、矯正治療がポピュラーになってきたのは、とてもうれしいのですが、

    安易に近くの歯科医院で始めたり、HPを簡単に信じて開始したりして、

    問題が生じてしまっている例が、増えているようです。

    「矯正治療は専門性が高い」 ということと、

    「HPの言葉に惑わされてはいけない」

    という2つをしっかり肝に銘じて、

    矯正治療を開始してほしいと思います。

    問題が生じてから、行き場に困ってあちこち行くのではなく、

    開始する前に、あちこち行ったり、お友達に聞いたりして、

    情報をしっかり集めてから、矯正治療を始めてください。

    それから、患者さんのために、信頼できる政府公認の専門医の制度が、

    早くスタートすることを願っています。

    私たち開業医の意見では、政府は全く動いてくれないので、

    患者さんたちのパワーで、厚生労働省を動かしていただきたいと、

    思っています。

    そうでないと、薬害エイズや肝炎のように、政府の対応の遅れのために、

    矯正治療被害者が世の中にあふれかえるのではないかと、

    私は心配していますweep.gif