投稿者: maple

  • 外科医の技量とは

    知り合いの外科医から、4月1日の産経新聞の切り抜きをいただきました。

    外科医の技量とは、というタイトルで、3人の先生方が、先日来より問題になっている群馬大学病院の手術について、意見を述べておられました。

    その記事の中に、私たちが、専門医制度の立ち上げからずっと叫び続けてきたのと同じメッセージを多くみつけることができました。

    *医師免許さえあれば、だれが手術をしてもいいことになっている。

    *2004年に技術認定制度をつくった。それまでの認定制度は、学会への参加回数や論文数などで決められていて、技術レベルがわからなかったからだ。

    *手術はチームの作業だ。

     

    歯科矯正の領域でも、現在、同じような問題が増えています。

    *歯科医師免許さえあれば、だれが矯正治療をしてもいいことになっている。

    *日本矯正歯科学会の専門医制度には厳しい技術試験が設けられているが、他の矯正学会も似たような制度を設けているために、厚生労働省の認める制度ととして公開できず、一般の方にわかりにくい状況である。

    *矯正治療はチーム医療だ。(矯正専門開業医でないと、予防や筋機能療法など、矯正治療に必要な技量と知識を備えた歯科衛生士を養成するのが難しい。)

    それから、こんな表現もありました。

    技術レベルが高くても、ろくに話もしない医師はよくない。医療は技術以外も含めたトータルなサービスである。

    忙しさのあまりに、すべての患者さんの声にゆっくり耳を傾けることが難しい状況ではありますが、スタッフといっしょにがんばっていきたいと改めて思いました。でも、やっぱり限界がありますので、質問カードを大いに利用していただけたらと思いますheart04.gif

     

  • うれしいメッセージ

    イノウエ矯正歯科では今、毎年恒例のSAPAカレンダー年末アンケートを実施しています。

    西アフリカへの援助活動に参加するため毎年カレンダーを購入し、アンケートにご協力いただいた方にお渡ししています。

    その中で、うれしいメッセージをみつけました。

    ”卒業アルバムで歯並びの美しさがきわだっており、こちらできれいにしていただいて本当によかったと思いました。”

    です!

    日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)冥利につきます!

    こちらこそ、うれしいメッセージをありがとうございました。

    矯正治療はたいへんだけど、命の存続とは遠い存在の医療だけど、お口の健康と素敵な笑顔をもたらすことができる矯正治療は、命の存続に負けないほど、(ちょっと負けるかもしれないけど。。)大切な医療である。と私は常々思っています。

    だから、患者さんと私たちは、力を合わせて必死でがんばらないといけないのです。

    素晴らしい歯並びは、患者さんご自身のがんばりへのご褒美なのです。

    よかったですね。卒業、そして、美しい歯並び、おめでとうございます!

  • 非対称

    最近、非対称が気になって仕方がありません。

    矯正歯科学入門では横顔の分析について習うのですが、臨床を長く続けていると、大切なのは前から見た時の対称性!とつくづく思うようになりました。

    出っ歯や受け口の前後的な問題よりも、非対称の問題の方が治療が難しくなることが多いのです。

    よーーく見るとお顔が少し歪んでいませんか?

    幼いときは少しでも、思春期成長期の頃に、ぐっとその非対称が目立つようになります。

    頬杖や寝癖、咬み癖、非対称を起こすような癖がないか、しっかりチェックしてください。

    へんな癖で自分の顔を歪めてしまったり、かみ合わせをずれさせてしまうほど、残念なことはありません。

    もうひとつ、自分自身の体の非対称にも改めて気づき、今修正中です。

    人間左右対称にあるものは、極力、左右均等に使う。対称性を大切にしていく。

    ヒトの体の基本だと思っています。

     

     

     

  • 小窩裂溝う蝕

    月日の流れるのは本当に早い!ですね。

    先日と言っても10月10日から12日に、パシフィコ横浜で開かれた日本国際歯科大会でも講演させていただいたのですが、最近、「口腔衛生管理優良児の小窩裂溝う蝕」のことをとても心配しています。

    歯磨きもフロスもフッ素もバッチシ!というお子さんにみつかる小窩裂溝う蝕!

    奥歯のしわの深い溝の中から始まって、エナメル質を通り抜けた後、象牙質の中で拡がるむし歯なんです。

    とてもみつけにくいのでうsが、もし見落とすと、子どもたちのむし歯の進行はとても速いので、あっという間に神経の近くまでむし歯が進んでしまう。というこわいむし歯です。

    でも、むし歯のように見えても削らなくてもいい場合も多いので、その見極めがとても難しのです。

    そんなに頻度は高くないのですが、唾液中にミュータンス菌が多く検出されている子どもの歯の溝が、歯ブラシも届かないほど深い場合生じるようです。

    歯が生え始めた時から溝の奥までしっかり磨くこと、だらだら食べなどお口の中の環境を悪くしてしまう習慣を避けること、フッ素やキシリトールを使っていくことで、がんばって予防していきましょう。

     

     

     

  • 禁煙推進活動の応援をよろしく!

    先日、同い年の友人が、脳梗塞で倒れて意識不明の状態が続いているという知らせを受けましたweep.gif

    実は、その友人は喫煙者で、私が以前から禁煙をお勧めしていた人なのです。

    断定はできないとは思うのですが、タバコの影響もあるかと思われます。

    私も禁煙推進活動を始めて20年近くなりますので、禁煙をおすすめした友人は大勢います。

    「禁煙に成功してよかったね。」ってお互い喜びあえた友人も多いのですが、どうしても難しくて、禁煙できていない友人もいます。

    あまり禁煙を強くすすめると、返って逆効果になってしまうので、「ゆっくり、ゆっくり、やさしく、やさしく、」と思って、あまり強くは言わないように心がけてきたのですが、今回、禁煙をすすめていた友人が、脳梗塞になってしまったと聞いて本当にショックを受けています。

    タバコの依存性の強さが憎い、儲けのために子どもたちの喫煙者を増やそうとしているタバコ会社が憎い。。。

    タバコのために幸せな人生を奪われるなんて、とんでもない!!!

    と思うのですが、禁煙推進活動には反対者も多くて、簡単には進まないのが現状です。

    でも、細々とでも続けていきたいと思っています。

    池田市では、池田保健所、池田市健康増進課、教育委員会と3師会とが協力して、禁煙推進ネットワークを作って活動しています。

    応援をよろしくお願いしますheart04.gif

     

     

     

     

  • ベトナムでのボランティア活動

    先週木曜日から月曜朝まで、ベトナムのニンビンというハノイから車で2時間ほどの田舎の病院でのボランティア活動に参加してきました。いつもお世話になっている口腔外科の先生方が15年以上続けている口唇口蓋裂患者さんに対するオペを無償で行っているという活動です。

    以前から「一度参加してみませんか?そろそろ手術だけでなく、矯正の立場からのアプローチも必要になってきましたから、」と言われていましたので、思い切って参加してみました。

    想像以上の過酷な環境の中で、麻酔科の医師が麻酔をかけ、口腔外科の医師がオペを行い、という姿に、大きな感動を覚えました。今までは、どちらかというと、口腔外科の先生は女医のことを「おばはん。」と呼んだり、そういうご自身はオヤジだったり、あんまり好いイメージはなかったのですが、今回、子ども達を次々と救ってあげている口腔外科医の先生方の姿を見て、株がぐーーんと上がりました。

    麻酔科の先生に関しても、普段私がオペ室に入るときには、すでに患者さんは深い眠りの底なので、その横でバッグをプカプカしている麻酔の先生は退屈そうにしか見えなかったのですが、今回は、麻酔の導入から覚醒まで、いっしょに横についてお手伝いさせていただいて、地味だけれども大変な、そして重要な役割を担っておられることを認識し、これまたぐーーんと株が上がりました。

    ニンビンでの食事は、本当にお粗末なもので、それも現地のお料理なので、日本人にとっては???のものばかり!朝、「今日もがんばるぞ!」と起きだして、食堂に行ってはがっかり、夜、疲れ切って食堂に行ってはがっかり、の毎日を続けておられます。それでも、毎年続けておられるのは、ニンビンの子どもとお母さんたちが待っているから、喜ぶ顔が見れるからなのでしょう。

    医療物資も日本から山のように持ち込んで、準備のお手伝いもさせていただきましたが、それはそれは大変そうでした。私は先に戻ってきましたが、きっと帰りの片付けも大変でしょう。

    資金集めも大変そうでした。

    私も何らかの形でお役にたてたらいいな。と考え始めています。

    世の中、きっとこういう活動をされている方々が、他にもたくさんおられるのだと思います。私もなんとなく知ってはいましたが、実際に体験してみて初めて、その大変さ、素晴らしさを理解することができたように思います。もし、そういう機会がありましたら、是非、体験されることをお勧めします。きっと日頃の小さな不満は吹っ飛び、他人に奉仕することで自分が最も満たされるというロータリーの教えを実感できるでしょう。

  • 日本臨床矯正歯科医会仙台大会

    2月12日、13日は、日本臨床矯正歯科医会仙台大会でした。

    例年にない大雪と大雪の間に無事終了でき、大会運営員会の一人として、ほっとしていますconfident.gif

    私は、渉外委員をしておりますので、海外からの先生のお世話係をしていたのですが、いろいろと気を遣う反面、それぞれの国のやり方を教えていただいたり、また、思わぬ質問に、これまで思いもしなかった点に気づかせてもらったりと、とても有意義な時間が過ごせました。

    また、先天性欠如歯と言って、歯の数が足りない患者さんのデータを、日本全国の開業医の会の先生方から資料を集めてまとめた結果の発表されたり、前回の症例展示で会員の先生からの要望の多かった症例についての発表があったり、この会は本当に勉強になります。

    大会前日には、被災地チャリティツアーも企画され、ツアー代の半分が小学校に寄付されました。メモリアルとして残される予定の小学校を見てきましたが、津波の威力の恐ろしさを肌で感じました。翌日の仙台の河北新聞にその様子が掲載され、うれしかったです。

    以前には、避難所へ口腔ケアセットをお送りしたり、被災地の患者さんの治療費の一部を支援したり、現在は震災孤児、遺児の矯正治療費を負担したり、いろんなボランティア活動も行っています。

    こうやって改めて矯正歯科医会のことを書いていると、あんまり知られていないかもしれないけれど、我ながら”素晴らしい会”だよなぁ。。って、しみじみ思いました。

    よかったら、日本臨床矯正歯科医会のHPも見てください。

    トップページ

    牛タンも美味しかったですhappy01.gif

     

     

     

     

  • 禁煙のお店探し

    禁煙のお店募集ちらし最終稿

    池田市禁煙推進ネットワークでは、禁煙のお店を探しています。

    子連れでも安心して食事ができるお店、タバコの煙を心配することなくお酒が楽しめるお店を探しています。
    1月末が締め切りとなっていますが、もう少し大丈夫ですので、教えてくださいね。

    メールで必要事項を記入して送ってくださってもOKですheart04.gif

  • 正しい姿勢・口唇閉鎖も

    先日の朝のニュースで、子どもたちの視力の低下が取り上げられていました。

    長時間のゲームが原因のひとつと言われているようです。

    その際、ゲームをしている子どもの様子が写されていたのですが、私は、その子の姿勢が悪いこと、口が開いていることが気になりました。

    口を開いていると、鼻も悪くなります。歯茎も腫れやすくなりますし、口唇も荒れます。虫歯にもなりやすくなりますし、風邪もひきやすくなります。

    姿勢が悪いと目が悪くなるだけでなく、不正咬合の一因にもなります。

    子どもたちに正しい姿勢、口唇閉鎖をもっともっと真剣に教えていかなければならないのではないかと思っています。

    そして、ゲームの氾濫をなんとかできないものかとつくづく思います。

    この話を始めると長くなりそうなので、今日はやめておきますが、、、、

     

     

  • どの医療分野も同じ?

    今朝、NHKの”おはよう日本”で、レーシック手術の問題が取り上げられていました。
    4割もの人が不満を持っているというデータが出されていました。
    昨日は、入れ墨を除くためのレーザー治療で、トラブルが続出していることが取り上げられていました。
    そういうニュースを聞くと、ふと、矯正治療も似たところがあるのかも?と心配になりました。
    治療がちゃんと進んでいないような気がすると言って、セカンドオピニオンを求めて来られる方が、後を絶たないからですweep.gif
    「専門の熟練した医師に!」と言われていましたが、医療のどの分野も同じだと思いました。