矯正治療は開始前が大切!
先日、矯正治療の途中経過、もしくは結果がよくなくて、セカンドオピニオンを希望される方が増えているというお話をしました。
矯正治療でなくても、医療には、世界中の名医がよってたかっても治せないという病状があります。
病気の種類によって、そのパーセンテージは変わるのでしょう。
そうでない病状なら、正しい医療行為を行えば、治癒させることができるはずなのです。
不正咬合の場合も同じで、どんなに優秀な日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)でも、完全な結果に終われない症例もあります。
それは、1割ぐらいでしょうか?
ただ、ちゃんと治療すればきちっと治る症例なのに、そうでなくなることが問題なのです。
不正咬合の場合は、他の疾患と違って、見極めや評価が難しいということがあるかもしれません。
炎症や腫瘍、外傷と言った疾患は、難易度の判定が、比較的安定しているような気がします。
それに比べ、精神科の病気や膠原病などの免疫疾患などは、難しいような感じがします。
不正咬合も難しい方に入ると思います。
うまく治療が進んでいない症例では、その症例が難しいことにさえ、手がけた先生が気付いていないということがよくあります。
安易に矯正治療を始めて、「主治医も患者さんも泣いている」 という話を聞きます
主治医の先生も悪気があるわけでなく、一生懸命なのですが、その力量の不足が、悲劇を招いているのです。
特に専門性の高い矯正治療という分野では、治せる症例のパーセンテージ、治療のゴールの高さに、大きな差があることを知っておいてほしいと思います。
もう一つの多いパターンが、「過大広告のHPを信用してしまった」 という例です。
厚生労働省もガイドラインを作ったとのことですが、あんまり機能しているようには思えません。
泣きながらセカンドオピニオンを聞きに来られる患者さんが、少しでも減ることを祈っています