矯正治療のスタートの前に
イノウエ矯正歯科には、他院で治療してうまくいかなかった方が、
よく御相談にこられます。
昨日も、上の小臼歯を2本抜歯して治療したにもかかわらず、
出っ歯と開咬(前歯がかんでいない状態)が、かなり残っていて、
再治療をするには手術しかない。という方の相談をしました。
歯を抜いて治療した後、再治療しようとすると、
手術を選択せざるをえない場合が多くなります。
本当に気の毒に思います
抜歯は矯正治療の選択肢として、重要な手段ですが、
きちんとした診断、治療方針が確立されていないと、
たいへんなことになります。
いつも言うように、矯正は”装置や手段が先にありき”ではないのです。
不正咬合の実態を把握して、原因を追究した後、目標を設定し、
その後、目標を達成するために、装置・手段を選択するのです。
私も若い頃には、それほど、意識できていなかったのですが、
そのステップをしっかり理解してから治療をスタートすることが、
とても重要だと思っています