患者さんのお父さんの矯正の話
月曜日, 6月 16th, 2008 今日の診断の患者さんは大学院生のAさん。レントゲンを診ながら歯根吸収の説明をしている途中で、「父は、矯正をしたけど、歯周病で歯がほとんどないんですが。。。」と心配そうに質問をされました。お父様は、50代後半とのことでした。それはそれは、お気の毒なのことですが、お父様が矯正治療を受けた頃は、矯正治療のレベルが全体的に低かったこと、矯正治療前にしておくべき歯周病に対する処置、矯正治療中の注意、治療後の対応が充分ではなかったことが理由として考えられるとご説明しました。歯周病のリスクは遺伝的な要素も強いので、Aさんも心配ですが、歯周病の処置を行ってから、歯周病に配慮した正しい矯正治療をして、メインテナンスを続ければ、そのまま放置するよりも歯周病で歯を失うリスクを大きく下げることができますとご説明しました。でも、いい加減な矯正治療をすれば、それはかえってAさんのお父さんのように、リスクを高くすることもあるんだよなぁ。。。矯正治療もやり方ひとつで、凶器にもなりえるんだよなぁ。。って、実感させていただきました。
凶ではなく、吉となる矯正治療となるよう、慎重なスタートが大切ですね