イノウエ矯正歯科の改善(その2:口腔周囲筋機能療法)
火曜日, 4月 8th, 2008 今日はその2!口腔周囲筋機能療法ってなんだ令英語でMyofunctional therapy獵、略してMFT舌癖や口唇癖が不正咬合の原因になっている場合に、それらの癖を治す練習のことを言います。
阪大矯正科の医局に在籍した頃から、MFTの存在は知っていましたが、医局で取り上げられることもなく、開業したときもそれほど気にしていませんでした。でも、長年、臨床を続けていくと、どうして、この患者さんは他の患者さんと同じようにちゃんと治療しているのに、私が目指しているゴールに終了してあげられないのかしら?ちゃんと治してあげたつもりなのに、後戻りをしてくるのはどうして?と悩んでいるとき、それは、舌や口唇の機能に問題がある患者さんなのだ。ということに気付いたのです。
そこで、1998年に私は、アメリカの筋機能療法士の先生のオフィスで勉強させてもらい、その前後から衛生士を東京で開かれている講習会に参加させ、うまく治らない患者さんにMFTをお願いしてみたのです。手ごたえを感じ始めてからは、予防歯科と同様にMFTのシステムを作り、衛生士といっしょに検査時の評価、症例検討会、ビデオ撮影、オリエンテーション、MFTというフローチャートに沿って、治療に取り組んでいます。
今では、5人の衛生士たちは、ずいぶん経験を積み、優秀なトレーナーとして育ってくれています。
単純な評価が難しいので、エビデンスというところまでは、なかなかいかないのですが、現在、形態と機能の関係、MFTの有効性を少しでも明らかにしようと奮闘中です。海外の先生にも、その大切さを評価していただきました。
なかなか舌癖や口唇癖を取りきるのは難しいことなのですが、イノウエ矯正歯科では多くの患者さんが、マスターしてくれています。今も悪戦苦闘をしいられている患者のみなさん。がんばってくださいね。
80歳90歳まで大丈夫な咬合、後戻りをしない矯正治療には、MFTが欠かせません。今の患者さんは、イノウエ矯正歯科にMFTがあってよかったですね。(練習はたいへんだけど。。)昔の患者さん。ごめんなさいね。