香港大学で講演
土曜日, 3月 1st, 2008香港大学の矯正科で講演してきました。これから日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)をめざす先生方を中心として、小児歯科の先生やたくさんの若い先生が集まってくださいました。日本と違って、香港を含む欧米の大学の多くには、日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)になるための、ちゃんとした3年間のカリキュラムが組まれたポストグラジュエイト(卒後教育)コースがあります。その授業の一部としてお話しました。若い頃と28年間矯正治療を続けてきた今との違いについて、きちんとした治療を目指すには、原因に目を向けることが必要であることを中心にお話しました。最近は、”簡単に治せます。”というようなうたい文句がインターネットで飛び交っています。もちろん簡単に治る症例もあるかもしれませんが、矯正治療はそんなに甘いものではありません。子どもの治療では、成長発育をコントロールし、大人の治療ではさまざまな問題点を洗い出し、原因に対応した治療をきちんと行わなければ、レベルの高いゴールには到達できません。”そんなに高くなくていいんです。。”って言われる方がおられますが、それは、後戻りに繋がります。2,3日の研修会が出す認定証などは、領収証のようなもので、うちには山のようにころがっています。”矯正治療って、奥が深い。”って、阪大歯学部の矯正科で10年、開業して18年、矯正治療にまじめに取り組んでいても、つくづく思っています。逆に、逆に長年真剣に取り組んできたからこそ、そう思うのかも?こんな話をすると年をとったなぁ。。って思いますが、そんなこんなを、香港大学の若い日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)の卵さん達は熱心に聴いてくれました。